2019年07月28日

「ON」 SURFACE

今回はSURFACEの「ON」を紹介します。
SURFACEの7thアルバム。

昨年行った再始動ライブ、SURFACE 20th Anniversary Live「Re:Attraction」で宣言をしていた7thアルバム。

そこから1年の時を経て、ついに現実のものとなった。
SURFACEとしては実に11年ぶりとなる7thアルバムだ。

その名は「ON」。
いよいよSURFACEの電源がONとなる。

聴き始めて真っ先に思ったのは、やっぱりSURFACEなんだよなということ。

再始動ライブで披露した新曲「LIKE a CAT」もそうだったのだが、再始動だからといって特に特別なことはしない。
あくまで椎名慶治と永谷喬夫の二人が揃ったらSURFACEなんだというのをこれでもかというほど感じさせてくれる。

「Is life beautiful?」からもう最高だ。
まさにオープニング曲という感じで、迫力と攻撃力のあるイントロに始まり、小気味よりリズムとメロディに椎名さんのセンス溢れる詩と歌声で一気に聴き手の心を掴んでいくという、SURFACEらしさが全開。

間奏でセリフが入っているのも、初期の楽曲の「まだまだ」を彷彿とさせるあたりも憎い。

続く「NANANA」もライブ映えしそうな楽曲だ。
小気味良いリズムと"NANANA"や"イェイ!イェイ!イェイ!"のフレーズがクセになる。

3曲目の「やってみようよ」は歌いだしが結構ゆっくり目で、ようやく落ち着くかと思わせつつ、途中から熱量を上げてきて、まだまだ彼らの勢いは衰えない様子。

落ち着いてくるのは「split milk」から。

アルバムの中でもかなりメロディが綺麗なミディアムナンバーで、どちからというと椎名さんのソロ楽曲のような雰囲気があるのだけど、ギターの入り方や彩り方、間奏の印象的なギターフレーズなど、永谷さんのテイストもかなり色濃く出ていて、こういうのもSURFACEだなと思わせてくれる。

ここから「また僕はうなずく」、「君を平穏から救い出せるのは」のゆっくりとした流れは、少し大人びたSURFACEが堪能できる。

そして、「LIKE a CAT」。
再始動ライブで披露された楽曲で、SURFACE 20th Anniversary Book「Re:BIRTH」に付属の形でしか聴くことができなかった曲が遂に普通に聴くことが出来るようになったのは嬉しい。

楽曲のレビューはこちらを是非。

アルバムの最後の「僕たちの声」という名曲も聴き逃せない。

SURFACEのアルバムの最後といえば、やはり元気な曲のイメージが強い。
「ヌイテル?」、「そっちじゃない」、「そこに星座」、「イッツオーライ」と。

今回の「僕たちの声」もそこに並ぶ名曲で、力強いアッパーチューンに仕上がっている。

この曲では歌詞も注目したい。
上で特別な事はしていないと書いたが、この楽曲の詩には決意とメッセージが込められているような感じだ。

僕の声では無く、僕たちの声。
それはつまり、椎名さんでもない、永谷さんでもなく、SURFACEの歌のこと。

それが聞こえるなら、着いてきてほしい。
もっと先へ連れて行くよというメッセージには、昔からのファンならずともグッと来るものがあるだろう。

どこまでもSURFACEらしいアルバムではあるのだが、アルバムとしては11年も経っているのだ。
その間それぞれにソロ活動をして磨かれた才能と才能をぶつけ合って出来た、最高の作品。

新生SURFACE、始動です。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
Is life beautiful?
僕たちの声

posted by micarosu at 22:21| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月21日

「Keep On Music」 二人目のジャイアン

今回は二人目のジャイアンの「Keep On Music」を紹介します。
二人目のジャイアンの7thアルバム。

二人目のジャイアンというと、やはり華やかで躍動感あるイメージが強い。

ホーンも入った大所帯のバンド編成ということもあり、音の厚さだけでなく、音の幅が広さ、そこから生まれるアンサンブルがとにかく素晴らしい。

そんな彼らの今回のアルバムリード曲は「追憶の体温」。
しっとりとしたバラードナンバーを持ってきた。

ソプラノサックスの音色が哀愁と舞台の開演を告げ、ピアノのシンプルな音色と共に歌が始まっていく。

日常の場面を少しずつ切り取るように響く言葉。
幸せそうなのに、何故か切なさを感じさせる。

途中から一気に開けるようにバンドの音が鳴り始める。

曲の冒頭の言葉と同じようであるけど、よく聴くと目線が違う。
そのときにハッと気づいた。

冒頭の言葉はもう逢えない君目線の言葉であることに。
そして、バンドの音が鳴り始めて以降は現在の心情と追憶が示されていることに。

それに気づいてからは、言葉一つ一つがとても切なく感じる。

更に興味深いのは、曲の最後では逢えないはずの君との会話になっているところだ。
もちろん実際に会話をしているわけではないのだが、それぞれがそれぞれを思いやる気持ちが色んなものを飛び越えて聴こえているようになっていることに、思わず唸ってしまった。

この楽曲を聴いて、彼らがまた次のステップへと踏み出そうとしているのがよくわかった。

もちろんこういった楽曲ばかりではなく、「Hello Hello Hello」のようなバンド感全開の楽曲や、肉を食べたい気持ちをファンキーに仕上げたディスコナンバー「お肉食べたい」、FUNKISTとのコラボ楽曲「ヒットチャートを駆け上がれ」など、バラエティに飛んだ内容になっている。

格好良さと渋さ。
それが交錯する名盤だ。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
追憶の体温
Hello Hello Hello
お肉食べたい
one neight dance
ヒットチャートを駆け上がれ

posted by micarosu at 22:07| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月14日

「SUPER MUSIC」 集団行動

今回は集団行動の「SUPER MUSIC」を紹介します。
集団行動の3rdアルバム。

集団行動というバンドの一つの完成形。

配信限定シングル「ティーチャー?」、「クライム・サスペンス」、「ザ・クレーター」と、リリース毎に確実に存在感を高めていて、その動向に注目していた中で遂にリリースされた3rdアルバム。

タイトルを「SUPER MUSIC」と名付けるあたり、この作品への自信を感じさせる。

そのタイトルナンバーでもある「SUPER MUSIC」からアルバムは始まる。

この楽曲はアルバムの中でもバンド感が非常に強く、ギター、ベース、ドラムの奏でるしっかりとしたアンサンブルに齋藤さんのどこか無機質だけど華のあるボーカルが彩りを加える。
繰り返される"スーパー・ミュージック"というキラーフレーズもあり、最初からインパクトを与えてくれる。

そこに続く「1999」。
この楽曲の存在がアルバムにとっても、集団行動というバンドにとっても非常に大きい。

一言で言えば王道のJ-POP。
耳なじみのよいキャッチーなメロディに、浮遊感漂う音色が印象的。

歌詞もかなり特徴的で、19歳の自分と99歳の自分が行き来する御伽噺のような展開に、自分の位置がわからなくなるような浮遊感がある。
前述の通り音色の浮遊感とも相まって、この独特の音空間が何とも心地良く、いつまでも浸っていたいと思わせてくれる名曲に仕上がっている。

この後も楽曲ごとに魅せる顔も色もそれぞれに個性的で、次へ聴き進めるのが非常に楽しい。

そんなおもちゃ箱のようなアルバムの最後を飾るのは「チグリス・リバー」。

男性陣の低く太いボーカルで大地に響かせるように始まる時点で、何事かと思わせる。
音の作り方も非常に壮大で、遠い昔の民族音楽のようでありながら、未来を感じさせる不思議な浮遊感を持っているという、もう何が何だかわからない。

でも何故か一度聴いたら頭から離れることは無く、色んな意味で衝撃的とも言える名曲。

集団行動はもう少しふわっとしたイメージがあっただけに、この楽曲の存在は彼らのイメージを変える一曲。
そして、アルバムの締めに強烈インパクトを与えるものとして、これ以上のものは無い。

全部を聴いて、確かに「SUPER MUSIC」だったなと納得してしまうほど、素晴らしい楽曲が並んでいる。
間違いなく聴く人を後悔させない一枚だ。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。

1999
ティーチャー?
クライム・サスペンス
ザ・クレーター

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2019年07月07日

「FOREVER YOUNG」 BOYS END SWING GIRL

今回はBOYS END SWING GIRLの「FOREVER YOUNG」を紹介します。
BOYS END SWING GIRLのメジャーデビューアルバム。

"僕たちはまだ終わっちゃいないだろう"

これは「フォーエバーヤング」の一節。
メジャーデビュー盤の一曲目にこの歌詞を持ってくるあたり、彼らのスケールの大きさを感じずにはいられない。

もちろん終わりではない。
ここから新たな一歩を踏み出す決意表明とも取れる一曲で、耳に残る綺麗なメロディにサビの"フォーエバーヤング"の力強いフレーズが印象に残る名曲からアルバムは始まっていく。

続く「Goodbye My Love」は彼らの真骨頂とも言える王道のポップナンバー。
優しい音色とメロディに乗る思い出の描写が愛おしいのだが、中でも映画の半券を見つける描写には思わず耳を止めてしまう。

「縋 -sugare-」は打って変わったダークなロックナンバー。
無力感と虚無感が入り乱れる世界観を描く詩とサウンドに少し叫ぶような歌声。

最後に叫ぶ"縋れ"のフレーズは心に一本の矢を突き刺すような強さを秘めている。

この3曲を聴いただけで、このアルバムの名盤さと彼らのポテンシャル、そして決意が感じ取れる。

ここから先も驚きっぱなしで、攻撃的な詩とグルーブ感で引っ張る「Boo!! Let it go!!」に、優しさ溢れる音色で聴かせる「毛布の中で抱き合って」。

インディーズ時代にリリースしていた名曲「ストライド」、アルバムの集大成にして盛り上がり必須のアップチューン「Alright!! 〜令和若者賛歌〜」と純粋に良い曲と言える楽曲が目白押しだ。

メジャーデビュー盤が力を入れすぎて魅力が落ちてしまうバンドもいるが、彼らの場合はインディーズ時代からの良さを更に磨いて洗練させた印象で、間違いなく名盤と呼べる一枚に仕上げてきた。

千葉県成田市発、全年齢対象・清涼系ロックバンド。
BOYS END SWING GIRLの新たな歴史がここから始まる。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
Goodbye My Love
フォーエバーヤング

posted by micarosu at 21:44| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月30日

「トワイライト」 スカート

今回はスカートの「トワイライト」を紹介します。
スカートのメジャー2ndアルバム。

ポップミュージック。
一言で言えばそうなのだが、やはりそれだけでは語りきれない。

始まりが「あの娘が暮らす街(まであとどれくらい?)」ということからもそれがわかる。

NegiccoのKaedeさんに提供した楽曲のセルフカバーなのだが、かなり暗めの楽曲だ。
歌詞に"逃げ出したい"という言葉が出てくるくらい陰を持った楽曲なのだが、不思議と後ろ向きな感じより前向きな想いが滲み出てきている。

そこから「ずっとつづく」、「君がいるなら」という心地よい楽曲への流れでもう虜になってしまう。

今回のアルバムはこのように曲順にかなり意味がある感じだ。
それぞれの詩のテーマや情景などには直接の繋がりは無いのだが、曲ごとに魅せる陰と陽だったり、楽曲の色合いだったりがそれぞれにコントラストを描いて一つの作品としての輝きを増している。

ジャケット風に言うのであれば、始まりのきっけから結末へ向かう一つの漫画のような作品だ。

インタビューで本人も絶賛していた最後の3曲「花束にかえて」、「トワイライト」、「四月のばらの歌のこと」の流れは特に秀逸で、楽曲そのものの良さに加えて、余韻の残し方が最高だ。

不思議なもので、この余韻を聴いていると、また始めからこの作品を振り返ってみたくなるような魔力も秘めている。
そして気づけば何度も聴いてしまっているだろう。

「トワイライト」と名付けられた漫画のようなアルバムに浸ってみてほしい。

ちなみに、こちらでアルバムのトレーラーが視聴できます。

posted by micarosu at 22:15| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする