2018年03月04日

「肌色へ」 T.O.C.A

今回はT.O.C.Aの「肌色へ」を紹介します。
T.O.C.Aの1stアルバム。

偶然耳にした「主人公」という楽曲にすっかりハマってしまった。

素朴で優しく自然だけどどこか力強さも兼ね備えたような楽曲。
音色やメロディの良さはもちろんなのだが、サビの"さあ行こう主人公"の言葉がとても印象に残る。

何故この主人公という言葉がこんなにも気になってしまうのか歌詞をよく聴いてみると、旅立つ人ではなく、旅立ちを見送る人だということに気づくだろう。

そこには応援しようという想い、寂しい気持ち、そしてここで強く生きていこうという想いまでもが込められている。
誰もが一度は経験したことがある想いを綴っているからこそ、こんなにも心に残る楽曲になっているのだ。

これを聴いてアルバムを聴いてみると、「主人公」は彼らの魅力のほんの一部でしかないことに気づかされるだろう。

「オレンジ」の叙情感と哀愁漂う渋いバラードのインパクトから始まり、「あるものないもの」の少し攻撃的に掻き鳴らす音と叫ぶように響かせる歌声の存在感、間髪居れずに始まる「20世紀」の畳み掛ける言葉の数々に、「21世紀」の近未来を感じさせる音色の中を地に足をつけたような存在感で行くサビのメロディ。

静かなテンポで確かに言葉を届ける「応援歌」に、走り気味のメロディで聴き手を前へ前へと引っ張っていくような疾走感で駆け抜けていく「nanana」、語るように重ねる言葉に心地良さを感じさせる「八色」。

どの楽曲も楽曲そのものが良いだけでなく、曲に合わせてボーカルを変えていたり、効果的にコーラスを入れるなど、楽曲ごとの色合いが鮮やかなのも良い。

素晴らしき名盤。
これは多くの人に聴いてもらいたい一枚だ。

ちなみに、こちらでアルバムのトレーラーが視聴できます。

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2018年02月25日

「MODE MODE MODE」 UNISON SQUARE GARDEN

今回はUNISON SQUARE GARDENの「MODE MODE MODE」を紹介します。
UNISON SQUARE GARDENの7thアルバム。

UNISON SQUARE GARDENの可能性と集大成。

ポップに振り切った「Populus Populus」以降、アルバムとして一つテーマがあることが多かったが、今作はあえてテーマを持たず、何でもやってみようという感じが強い。

ユニゾンのアルバムはまず最初の3曲を聴けばそれがわかる。

初めの「Own Civilization(nano-mile met)」から異質な雰囲気を醸し出していて、重厚なサウンドと独特のテンポを聴いたときは一瞬戸惑ってしまうほど。
それでもサビの心地良さを聴いてやはりユニゾンだったと納得。

続く「Dizy Trickster」がらしさ全開かと思ったら、次の「オーケストラを観にいこう」ではタイトルどおりオーケストラが出てくることに驚くだろう。

しかもアップテンポのナンバーにこんな壮大なオーケストラの音色を響かせるというなかなか聴けない構成で、不思議とワクワク感と高揚感が出てくるのが面白い。

この3曲を聴くとわかるが、らしさを残しながら想像の斜め上を行くような内容になっていて、聴き始めてしまったらこの次は何が出てくるのか気になって仕方なくなる。

既出曲4曲はもちろんなのだが、「静謐甘美秋暮抒情」のようなストレートでメロディアスなナンバーや、「MIDNIGHT JUNGLE」のクセのある展開といった初期の頃を彷彿とさせる楽曲に懐かしさを感じたり、「フィクションフリークライシス」の攻撃的な展開でインパクトを与えてくれる楽曲があったり、「夢が覚めたら(at that river)」のようなスローテンポの楽曲にしみじみさせたり、アルバム曲がどれも個性的で素晴らしく聴かせてくれる。

アルバムの最後の「君の瞳に恋してない」ではホーンを大胆に取り入れるなど、ポップさキャッチーさが前面に出たキラキラ感が微笑ましい。
でもちゃんとユニゾンらしさが芯にあるので、決して異質なものではなく、違う一面として聴かせているのが良い。

毎作色んな楽曲を聴かせてもらっているが、これだけ一枚の中で幅を魅せてくれたのは初めて。
決して飽きさせず、彼らの魅力を余すことなく感じることが出来る一枚だ。

ちなみに、こちらで「君の瞳に恋してない」が視聴できます。

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2018年02月18日

「ふゆびより」 佐々木恵梨

今回は佐々木恵梨さんの「ふゆびより」を紹介します。
アニメ『ゆるキャン△』エンディングテーマ。

澄んだ空気に響き渡る音色と歌声。

イントロのアコギのフレーズから思わず耳を傾けてしまうのだが、そこに続く透明感のある歌声に、冬の寒さと澄んだ空気を感じさせる音空間が広がっていくことで、歌に描かれた情景が自然と目に浮かんでくる。

白い息、広がる星空、流れる光。
焚き火を囲んで他愛も無い話をして、眠って起きて、迎えた朝日を眺める。

ここに広がるのはそんなゆるやかな時間。

それはとても楽しく温かく、愛おしい。
一つの歌を聴いてこんな時間を堪能できるのは、なんとも贅沢だ。

もちろんそれは詩やメロディによるものが大きいが、2番のサビ後の口笛やコーラスが生み出す優しさや、綴られた詩に合わせて音色に抑揚をつけていたりなど、細かな構成で聴かせている部分も大きい。

冬というと寒くて嫌だという人も多いと思う。
でもそんな冬の日は、心から温めてくれるようなこんな楽曲を聴いてみるのはいかがだろう。

ちなみに、こちらで視聴できます。

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2018年02月11日

「the Sun」 Brian the Sun

今回はBrian the Sunの「the Sun」を紹介します。
Brian the Sunのメジャー2ndアルバム。

ミニアルバム「SUNNY SIDE UP」、シングル「カフネ」と、リリースを重ねるごとに聴かせ方が変わってきていた彼ら。

今作はそれが特に振り切れたものになっている。
ポップの方向にである。

一曲目の「The World」を聴いた瞬間から感じたのはシンプルな良さだ。
この良さというのは、メロディの馴染みやすさやサウンドの心地良さ、わかりやすい言葉とそれを響かせる歌声。

特定の人では無く、多くの人へ向けて良い音楽を聴いてもらいたいという想いがひしひしと伝わってくる。

ここから「Sunny side up from your heaven's kitchen」、「ポラリス」、「カフネ」、「Sunny side up」の流れは、上記のシンプルな良さを少しずつ形を変えながら聴かせてくれるので、一度聴き始めたら耳を離そうとは思えないほど秀逸なものだ。

「boys」で一度趣向を変え、攻撃的なリズムと音色を掻き鳴らせるが、激しさの中に確かに光るキャッチーさが聴く者を離そうとしない。

後半も素晴らしいのだが、「ねこの居る風景」からの3曲は特に。

ミニアルバム「SUNNY SIDE UP」ではハーモニカを取り入れるなど柔らかい印象だったが、今回アルバムバージョンで陰を魅せるサウンドで深みのある世界を聴かせてくれる。

この深くなった世界を「Winter Train」の軽やかな疾走感が融和し、「the Sun」の雄大さがアルバムに心地良い余韻を残していく。

ロックバンドである彼らがここまで明確にポップを歌うのは珍しい。
でも何故だろう、違和感はあまり無く、Brian the Sunが持つ魅力の一部に特化しているだけなのだなと感じる。

初めての人は是非この一枚を聴いてみて欲しい。
もしこれが好きになったら是非前の作品も聴いてみて欲しい。

そうこれは、Brian the Sunの"きっかけ"の一枚。

この歌が、きみを照らしますように。

ちなみに、the SunでアルバムのMVが視聴できます。

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2018年02月04日

「WATER BLUE NEW WORLD/WONDERFUL STORIES」 Aqours

今回はAqoursの「WATER BLUE NEW WORLD/WONDERFUL STORIES」を紹介します。
アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期12話、13話挿入歌。

この楽曲の中にはどれだけの感情が渦巻いているのだろう。

アニメ本編においては、ラブライブの決勝で歌われたこの曲。

決勝という緊張感
勝てるかどうかという焦燥感

そういった負の感情が垣間見えるのだが、それ以上に

ここまでやってきたことへの自信
今を最高に輝かせようという熱意
最後まで足掻きつつけようとする挑戦心
そして、ここからミライを作っていこうという決意

が感じられる。

もちろんそれは歌詞という形で言葉になっている部分も大きいのだが、張り詰めた空気を漂わせる音色の空気感や、繊細さを醸しだすメロから真っ直ぐに突き抜けるサビへの展開からも伝わってくる。

特にこのサビとラストは圧巻だ。

メロではパート構成があるのだが、サビではほぼ全編を通して全員で歌い上げている。
それにより、それまで一本一本の細い糸だったものが、一つの光とも言うべき輝きと力強さを持った歌声で迫ってくることで、他のどんな曲よりも綴られた想いが真っ直ぐに突き刺さってくる。

これは"ココロに刻むんだ この瞬間のことを"からのラストも同様というよりそれ以上で、最後の最後まで曲に込めた想いの強さを感じることが出来る。

ラブライブの決勝曲というと、アニメ『ラブライブ!』のμ's「KiRa-KiRa Sensation!」が思い出されるのだが、あのように今までを積み重ねた集大成のような曲ではなく、最後まで足掻くことで攻めの姿勢を貫いた曲となったことは印象深いと同時に、忘れらない一曲になったことは間違いない。

集大成に関しては両A面の「WONDERFUL STORIES」がまさにそこにあたる。

歌い始めから感じるエンドロール感。
弾むようなリズム、耳なじみの良いメロディに伸びやかな歌声と、「WATER BLUE NEW WORLD」と違い軽やかで肩の力が抜けた歌を聴くことが出来る。

アニメ挿入歌なので本編を見ていない人はなかなか耳にする機会が無いかもしれないが、単純に楽曲として素晴らしいものなので、偏見を持たずに一度聴いてみてほしい。

ちなみに、下記リンクから視聴できます。
WATER BLUE NEW WORLD
WONDERFUL STORIES

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