2017年12月17日

「1/4802のすべて」 TRIPLANE

今回はTRIPLANEの「1/4802のすべて」を紹介します。
TRIPLANEの7枚目のオリジナルアルバム。

メジャーからインディーズへ。
自主レーベルを立ち上げ新たな始まりを告げるTRIPLANEのニューアルバム。

タイトルにある"4802"とはデビューから本作のリリースまでの日数。
「1/4802のすべて」とは、4802日間の全てを振り返りつつ、そこで得たものを詰め込んだという意味だ。

それだけでも名作になる予感しかないわけだが、実際に聴いてみてそれは確信に変わった。

アルバムは「はじまりのうた」から始まる。

デビューから13年経った今歌う"始まり"。
それはイントロから大自然を感じるような壮大さを醸し出す。

そこから少しずつ音を重ねあうことで、少しずつ輝きを見せる景色。
その景色にはこれまで歩んだ道を振り返りつつも、これから進む道への希望が映る。

この曲が最初にあることで、TRIPLANEがまた新たな一歩を踏み出そうとしていることが伝わってくるのと同時に、彼らの歌への姿勢は変わらないということまで伝わってくる。

そう、実にいつも通りなのだ。
いつも通りメロディが素晴らしく、歌詞が優しくて、卓越した演奏で聴かせてくれる。

「bridge」のような広がりのある爽快さ、「アンブレラガール」のような突き抜ける疾走感。
「Evergreen」のようなちょっと攻撃的なサウンドと歌詞でありながらキャッチーに聴かせるセンス。

真骨頂とも言える「サクラのキセツ」のようなピアノの音色を聴かせる繊細なバラードは、何度聴いてもグッと来る。

TRIPLANEの集大成。
そしてここから始まるTRIPLANEの歴史のページを聴いてみてほしい。

ちなみに、こちらで「サクラのキセツ」が視聴できます。

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2017年12月11日

「sol」 homme

今回はhommeの「sol」を紹介します。
hommeのミニアルバム。

homme史上最高傑作。
発売前からこの言葉を目にしていたが、その言葉に嘘偽りは無かった。

前作「luna」と対になる今作。
アコギがメインの落ち着いた作品だった前作に対し、今作はバンドサウンドが前面に出た力強い輝きを感じさせてくれる。

まずは「君太陽」だ。

曲の始まりは落ち着いた雰囲気。
これはまさに太陽が今から昇り始める様を示しているよう。

徐々に音が重なりあい、サビでキラリと晴れる展開。
そして、耳なじみの良い流れるようなメロディと秋山さんの優しい歌声で、心地良さだけを残していく爽やかな一曲だ。

続く「365」では、この爽やかさが更に増す。

そしてこの曲はなんといっても歌詞が印象的で、「愛しい」や「ありがとう」といった真っ直ぐな言葉を言わなくなってしまっていることに気づき、大切は言葉はちゃんと伝えようという想いが溢れている。

それをこんな爽やかな曲調で真っ直ぐに歌われたら心を奪われずにはいられない。

ここまで爽やかさを保ってきたが、午後を迎えた「アフタヌーンティースプーン」では違った顔の覗かせる。

イントロから陰を感じさせるギターの音色を響かせたかと思えば、不穏な現状を示す言葉次々と襲い掛かる。
その言葉から良いことばかりではないさという風にも捉えられるが、運命を掴むのは自分次第という力強いメッセージを奥に秘めているように感じる。

ダークでありながら光を感じるという非常に興味深く、一度聴くと虜になってしまうような楽曲。
アウトロも非常に格好良く巧みに聴かせてくれるので、最後の最後まで楽しませてくれる。

「mother」はピアノと歌のみで構成されるシンプルな一曲。
そのシンプルさ故に、母へ贈る言葉が染みるように伝わる温かさがとても愛おしい。

そして最後は「グッバイtoday」。
昇った太陽が沈み、明日へ向かう想いを綴った名曲中の名曲。

初めて聴いたとき、どこか懐かしさのようなものを感じた。
それは何年代の曲というような具体的な懐かしさではなく、誰の心にも潜んでいる心のふるさとのような懐かしさ。

良い日だったらまた明日も良い日であることを願い、悪い日であれば明日は良い日になるように願う。
そんな当たり前の日常。

それを素朴な言葉で綴っていることで、どんな人にも寄り添うことができる歌になっている。

もちろんそれは言葉だけによるものではない。
優しいメロディと歌声、そして印象的に繰り返される"グッバイtoday ハローtomorrow"のフレーズがあるからこそ、耳に残り、心に残る歌になっているのだ。

また、この曲はアウトロも非常に素晴らしく、一度柔らかな音色を聴かせて落ち着くと思わせながら、ギターが語るように入り、重ねるようにコーラスも入れてくることで、余韻に力強いインパクトを残してくれる。

アルバムの最後にこれだけの楽曲が入っていることで、アルバム全体としての印象が更に増す。
こんなに力強さを感じつつ、心地良く聴かせるアルバムは他にはなかなか無い。

homme史上最高傑作。
それと同時にJ-POP史上に残る大名盤だ。

ちなみに、下記リンクから視聴できます。
「sol」trailer映像
「365」MV

補足。
本作は流通盤でなく、hommeライブ会場物販/homme ONLINESHOP/山陰各CDショップでのみ購入できます。
posted by micarosu at 21:52| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月03日

「虚虚実実」 nano.RIPE

今回はnano.RIPEの「虚虚実実」を紹介します。
TVアニメ第3期「食戟のソーマ 餐ノ皿」エンディング主題歌。

「スノードロップ」に続き「食戟のソーマ」エンディングテーマとなったこの曲。

ここのところロック色を強めているが、今作はその中でも一際光るものがあった。

キレの良いギターの音に始まり、躍動感ある音色を奏でるイントロ。
この時点で力強さが全くちがうことに気づくだろう。

この躍動感はメロを駆け抜けた後、サビで更に弾ける。
言うならばメロディが走り出すという感じだろうか。

ても決して走りすぎているわけではなく、きみコさんの力強い歌声と王道とも言うべきコード進行がしっかりと地に足をつけ、心地よく駆け抜けて行く。

自然でありながら巧み。
二人体制となったnano.RIPEの存在感示す至極の一曲だ。

ちなみに、こちらで視聴できます。

posted by micarosu at 23:11| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月26日

「カフネ」 Brian the Sun

今回はBrian the Sunの「カフネ」を紹介します。
Brian the Sunの3rdシングル。

陰のあるイントロを聴いた瞬間に鳥肌が立った。
これはとんでもない名曲に違いないと感じたからだ。

とはいえ、歌い始めから坦々としたリズムで進んでいく。
それだけでは印象に残りづらい可能性もあるわけだが、詩の中で見せる情景と様々な感情が、繊細なメロディと歌声に乗ることで鮮やかな色を広げていることで、何とも優しい気持ちにさせてくれる。

その気持ちはサビで更に広がりを見せ、遂には幸せを感じるような温かさまで届けてくれるのだ。

メロディも歌詞も非常にシンプルなのだが、それを丁寧に繊細に編み上げるように紡ぐことで、誰の心にも届くような至極の楽曲に仕上がっている。

本当の名曲には言葉はいらないのだが、この楽曲はまさにそれに値する。

何も考えずに一度聴いてみて欲しい。
そうすればこの楽曲の良さを感じることができるから。

ちなみに、下記リンクから視聴できます。
「カフネ」リリックビデオ
「カフネ」MV

posted by micarosu at 21:40| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月19日

「ホワイト・アルバム」 サトミツ&ザ・トイレッツ

今回はサトミツ&ザ・トイレッツの「ホワイト・アルバム」を紹介します。
サトミツ&ザ・トイレッツのメジャーデビューアルバム。

歌の形でトイレの悩みを伝え、解消したい。
佐藤満春(どきどきキャンプ)さんのそんな想いから始まったバンド「サトミツ&ザ・トイレッツ」。

メンバーを見るだけでワクワクするのだが、GOMES THE HITMANの山田稔明さん、キンモクセイの伊藤俊吾さんと佐々木良さん、元ゲントウキの伊藤健太さんに、元くるりの森信行さんと、まさに実力派揃い。

このメンバーで良い作品にならないはずは無いと思っていたが、まさにその通り。
とはいえ、個性は出しつつもシンプルなポップソングに仕上げているのが印象的だ。

リード曲「日本のトイレからこんにちは」はその象徴。
日本のトイレの良さを綴った詩をシンプルなメロディと優しい音色でポップに聞かせてくれる。

一度聴けば口ずさめてしまうほどのキャッチーさは流石の一言。

また、子供が学校でトイレに行けないという悩みに向き合った曲が多いのも特徴的。
「あしたトイレに行こう」、「ぷりぷり行進曲」、「僕の小さな悩み事」、「KUSOしてみて」で綴られた詩は子供の悩みに共感しつつ、解消するための前向きさに思わず笑みがこぼれる。

子供が聴いたらちう口ずさんでしまいそうなキャッチーさと、遊び心のある言葉選びをしているので、是非多くの子供に聴いて歌ってもらえたら嬉しい。

このようにシンプルな楽曲が多いが、中には違った攻め方をしてくるものもある。

例えば、語りだけの楽曲「THEO」。
歌詞カードに歌詞の記載は無いのだが、リアルなシチュエーションから雑菌の恐怖を感じさせるのが面白い。
トイレの後は手を洗いましょう。

「トイレと革靴」、「答えはトイレのなか」は言うならばトイレと生活。
そんなトイレにまつわる物語を伊藤俊吾さん、山田稔明さんそれぞれが素朴で優しいメロディで聴かせる。

オマージュとも言える楽曲も非常に面白く、ビートルズの楽曲を彷彿とさせる「PULP!」に、「今夜はブギーバック」を彷彿とさせるラストナンバー「今夜はCLEAN IT!」。

特に「今夜はCLEAN IT!」は衝撃的で、まさかまさかのヒップホップ。
メンバーを見回してもヒップホップをやっている人などいないはずなのに、もう別格の完成度を誇る。

思わず踊りだしたくなるなるようなリズムと進行、印象的な合いの手、トイレにまつわる言葉をこれでもかと詰め込んだ歌詞。
実力派のアーティスト達が本気を出したらこんな名曲が生まれるのかと驚かされた。

全体を通してシンプルなポップが基本となっているので老若男女が楽しめるアルバムになっているが、上記の「今夜はCLEAN IT!」のように楽曲単体で素晴らしいものも多く、アルバムとして非常に完成度と満足度が高い一枚。

トイレから生まれた名盤だ。

ちなみに、こちらで「日本のトイレからこんにちは」が視聴できます。

posted by micarosu at 22:26| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする