EPシリーズも遂に6枚目。
デビュー25周年を迎えた馬場俊英さんが送り出した新曲は格好良いロックナンバーだ。
表題曲ではあまり多くないが、馬場さんのロックナンバーの熱量が半端ないことは「ファイティングポーズの詩」、「平凡」などで感じていると思うが、今回はそこに円熟味を増した渋さが滲み出ていることが聴きどころ。
単純な頑張れではない。
絶対負けない強さでもない。
這いつくばってもがきながら生きていけば、いつか羽が生えて飛んでいくことが出来る。
それに今は気づいていないと思うけど、ちゃんとその頑張りを見て信じてくれているような包み込む強さ。
歌声と歌詞からの強さだけでなく、渋く重厚感のあるエレキの音色や、最後のコーラスから漂う希望感があることでこの強さに彩りを持たせ、より輝いているのが素晴らしい。
この包み込むような強さは、「最終ランナー」にも通じる。
打って変わってのミディアムスローなナンバーで、歌声がより染みる。
君が決めたゴールに向かって走り続ける限り、例え最終ランナーになっても応援し続ける。
くじけそうになった時にこの歌を聴くと、大きな力になれると思う。
あと2曲はカバー曲。
斎藤誠さんとコラボしたビル・ウィザースの名曲「Lovely Day」のカバーと、斎藤誠さんの名曲「天気雨」のカバー。
2曲とも「ケムシのうた」同様、ギターの音の存在感が際立つ。
これによって馬場さんの歌声の響き方がまた違って聞こえるのが良い。
EP作品はかなりの良作揃いだが、今回はその中で飛びぬけている。
格好良くて強い。
馬場俊英さんのその新たな魅力に虜になる。
ちなみに、こちらで視聴できます。