2010年07月01日

キセキ その8 〜SURFACE〜

大分お久しぶりとなってしまいましたアーティスト特集企画「キセキ 〜僕を作った音楽達〜」第8弾。(企画の詳細はこちら
今回は“SURFACE”を紹介します。
(解散ライブのレポもあわせて紹介しますので、かなりの長文です…)
"SURFACE"はボーカルの椎名慶治さんとギターの永谷喬夫さんからなる2人組みロックユニット。
椎名さんの書く独特な歌詞と永谷さんが作る唯一無二のキャッチーなメロディがとにかく印象的。

この二人でしか作れない音楽。
それが"SURFACE"の音楽。

それはデビュー曲「それじゃあバイバイ」から遺憾なく発揮されている。
ドラマ「ショムニ」の主題歌に大抜擢された曲で、多くの人に「これは誰?」と思わせたことだろう。
(自分もその一人)

アッカンベーしてさよなら かるいノリでいきましょう
 さんざん悩んでみても 本当なんにもなりゃしないや
 今が楽しいから あなたがたもぜひ
 一度試してみたらどう? それじゃあバイバイバイ


椎名さんのセンスが存分に発揮された歌詞、ノリのいいテンポは何度聴いても飽きず、そして元気が出る。
ここからSURFACEの歴史が始まります。

シングル「ジレンマ」を経て、「さぁ」(「まもって守護月天」OP)、「なにしてんの」(「お水の花道」主題歌)とタイアップが続き、"SUEFACE"の名は一躍全国区へ。
(自分としても、この頃「CDTV」で「なにしてんの」がランクインしたときに、今後に注目(という感じのことを)と言っていて、本格的にSURFACEの名前を認識するようになった)

そして、これらのシングルを収録したファーストアルバム「Phase」をリリース。
後のベストアルバムにも収録されている「空っぽの気持ち」をはじめ、アップテンポの曲からバラードまで。
デビューから駆け抜けてきたSURFACEの勢いが詰まった一枚。

このアルバムはオリコンのウィークリーランキングで初登場2位という快挙を達成。
名実ともにSURFACEの人気は不動のものとなった。

この勢いそのままリリースされたシングル「なあなあ」はシングルとしては最高位の7位。

SURFACE=元気が出る曲

そのイメージが定着しつつしそうな頃リリースされたのが、シングルでは初となるミディアムバラード「君の声で 君のすべてで...」。

今までのアップテンポのイメージとは一線を画す、繊細で壊れそうな切ない気持ちが伝わってくる名曲。
こういう切ない男心も歌えるところもSURFACEの魅力の一つ。

…と思ったのも束の間、続けざまに「ヌイテル?」、「ゴーイングmy上へ」(「ショムニ(第2シリーズ)」主題歌)と、タイトルからして"SURFACE"らしいノリのいいアップテンポの応援歌をリリース。

そして、この勢いを持ってセカンドアルバム「Fate」。
このアルバムはどちらかというと、「縁」「Tell me」「たまり場」などの切ないバラードが印象的。

アップテンポの曲たちの中にこれらのバラード曲があることで、それぞれの曲がすごく引き立っている。
全体を通してすごく巧みというか、大人びた感じのある一枚。

続く「ボクハミタサレル」ではSURFACEの中でではかなり静かめなバラードを披露。

そして初の両A面シングル「.5(HALF)/about love」をリリース。
「.5(HALF)」は吹っ切れたくらいの元気な曲。(.5でHALFというタイトルセンスもすごい)
「about love」は珍しく英語詩が多く、新鮮な曲。

続く「その先にあるもの」は「新・お水の花道」の主題歌となったSURFACEを代表する名バラード。
前向きな歌詞やきれいなメロディ、大胆なストリングスアレンジ。
最後の英語のコーラスの広がりがある感じも含め、SURFACEのいいところが存分に味わえる一曲。

上記シングル4曲を収録した3rdアルバム「ROOT」をリリース。
色んなタイプの曲が詰まったアルバムで、「御褒美」「Super Funky」「らしさらしく」など、シングルでもいけるんじゃないかという名曲も多い名盤。
SURFACEのアルバムの中でもオススメしたい一枚。

そのアルバムの後にリリースされたのがバラード曲「as ever」。(連続してバラードがリリースされたのはちょっと驚いた)
この曲は個人的にSURFACEの中でも歌詞が魅力的な一曲。

きっと幸せが 当たり前に変わる日が来て
 その笑顔さえ 見慣れた日々が訪れても
 そんな日常を守りたいって事は大袈裟じゃなく
 永遠と言えるよ 弱さ隠さず歩いていこう
 この先も二人で


結婚式とかでも使えそうだなと思いつつ、SURFACEの二人がここまでやってきた中での葛藤、そしてそれを乗り越えてきた感じがする。
言葉だけではない、奥の奥の感情が見えてくる名曲。

そして、このタイミングで初のベストアルバム「SURFACE」をリリース。
シングル曲を中心に、「空っぽの気持ち」「らしさ らしく」などアルバムの名曲も多数収録。

当時のSURFACEの本当にベスト的な内容ではあったものの、売り上げ的には低迷。
正直タイミング的にもなぜ今?と思ったものの、これはある意味彼の中での区切りの一枚だったのかもしれない。

このベストアルバムで一つの区切りを迎えたSURFACEの楽曲は、これを機に装いを変える。

」「NEWS」「アイムファインセンキューアンジュー?」。
今までのSURFACEのファン、いやファンならずとも、今までと雰囲気が違うことを感じたはず。

なんとなく彼らなりの決意が感じられる楽曲。
今までの勢いや元気のいい感じとは違う、しっかりとした音楽。

アルバム「WARM」ではそれがよく感じられた。
元気のある感じが好きだった人たちからは敬遠されそうではあるが、新たな方向性、新たな決意が詰まっていて、しっかりしたアルバムになっている。

この流れでシングル「フレーム」をリリース。
この曲もSURFACEを代表する名バラード。

イントロなしにいきなり歌に入るところなど、とにかく言葉とメロディが響いてくる。
この曲を聴いて、SURFACEっていいなぁと改めて思った。

だが、このシングルを最後にレーベルを移籍。
それを機に表記を大文字の"SURFACE"から"surface"に改名し新たなスタートを切ることになる。

心機一転の第一弾シングルはその名も「Re:START」。
surfaceらしいアップテンポの応援歌で、小文字表記のsurfaceになっても"らしさ"は健在。
またこういう曲が聴けたことが、個人的にはうれしかった。

続くシングル「FlLY HIGH」「ココロのつぼみ」。
アニメ「CLUSTER EDGE(クラスターエッジ)」の主題歌となったこの2曲は、今までのsurfaceとは一味違う。

アニメの世界観を意識して作ったこともあるだろうけど、すごく方向性がはっきりしていて、言葉で伝えたいことが、曲や歌声からも伝わってくる。
言い換えると完成度の非常に高い曲で、アニメの世界観を知らなくても、一度聴けば込められたメッセージを感じることができると思う。

そしてレーベル移籍後初のアルバム「resurface」をリリース。

アップテンポのポップナンバー「そこに正座」、ロック調の「WAIT!」、バラードの名曲「airy」など、色んなタイプの曲が詰まったアルバム。
「resurface」のタイトルどおり、新たなスタートをきったsurfaceの魅力が詰まっている。

このアルバムからしばらくリリース期間が開きます。

約1年ぶりのリリースとなったシングル「夢の続きへ」。
この曲は初めて作曲がsurfaceの二人ではない曲。(つまり楽曲提供された曲)

最初にそれを聞いたときすごく残念だった。

けど、聴いてみるとまるで違和感がないどころか、完全にsurfaceのものになっていた。
歌詞の面でも、楽曲提供に対して葛藤はあったものの、それを受け入れて前に進んでいこうというのが見える。

必死に守り抜いてるもの
 無駄に膨らんだプライドも
 この際全部さ
 捨ててみればいい
 そして また 始めてみるよ


実際この曲はsurfaceの中でも転機となった気がしていて、この後にリリースした楽曲が今まで以上に輝きを増していた。

続くシングル「素直な虹/情熱マイソウル」。

「素直な虹」はデビュー曲「それはあバイバイ」以来の武部聡志さんプロデュース曲。
シンプルに言葉が響いてくる名曲で、曲が進むごとに壮大になるストリングスアレンジにもしびれる。

「情熱マイソウル」はシングルでは初めての椎名さん単独の作曲。
「素直な虹」とは対照的に、疾走感溢れるアップテンポナンバー。
どこまでも前に進もうとする歌詞など、surfaceらしさが出た曲。

これらのシングルを含んだアルバム6枚目のアルバム「Invitation No.6」をリリース。
このアルバムは以前レビューを書きましたが(興味があったらこちらをクリック)、どこまでもsurfaceらしい曲が迎えてくれるアルバムで、デビュー当時からファンの人にはどこか懐かしく、最近知った人でもsurfaceのよさが存分に味わえる。

これを聴いて、まだまだこれから楽しみだなぁと思っていたのだが…。

2010年2月14日。
ホームページでSURFACE解散が発表された。
(⇒解散コメント

最後に感謝の気持ちを込めて、表記を大文字の"SURFACE"に戻し、全シングル+新曲を追加したベストアルバム発売、6月13日に東京国際フォーラム・ホールAで解散ライブを行うこともあわせて発表された。

そのベストアルバム「Last Attraction」。
リリース順に並べられた全シングルを聴いてSURFACEいい曲多いなぁと歴史を感じつつ、12人のヴァイオリニスト「i Meets...」収録の「嘘×嘘 -fake×fake-」や新曲「渦」「TRAP」「ソコハカトナク」「CHANGE」を聴いて、こんないい曲あるのになぁと惜しい気持ちになる。

最後に収録されている「CHANGE」の最後の歌詞。

Changin' Changin' 今こそ
 「ゴーイング my 上へ」しようじゃない
 Changin' Changin' 覚悟を決めたら走り出せ


SURFACEからの最後のメッセージ。
これを見ていると、本当にこれが最後なんだということと、これから次へ行こうとしていることが伝わってくる。

そして、2010年6月13日。
東京国際フォーラム・ホールAでのSURFACE解散ライブ「Last Attraction」

このライブに参加させてもらったのですが、感想を先に書くと、とにかく熱かった。
会場の熱気もそうだけど、本人達の熱気がすごかった。

ライブの初めから「イッツオーライ」「ヌイテル?」「.5(HALF)」「キミスター★」とハイテンションの曲が続き、声が出なくなってもいい、最初から全開で行こう、このライブに全てをぶつけようとしていることが伝わってきた。

その後も懐かしい曲が続き、色んな思い出と重ねながら、改めて自分はSURFACEの曲が好きだなぁって思った。

ここまでずっと立ちっぱなしだったんだけど、「バラードもいい曲あるんだよ!」ということで、ここからは座ってじっくりバラードを楽しませてくれた。

「その先にあるもの」「君の声で君のすべてで...」「airy」「フレーム」「素直な虹」。
元気な曲でテンションの上がるSURFACEもいいけど、こうやってじっくり聴かせてくれるSURFACEもやっぱり好き。

「その先にあるもの」「君の声で君のすべてで...」の流れは、聴いてて本当に感動した。(うれしすぎて…)

そしてここからはもう一度立って、「空っぽの気持ち」「それじゃあバイバイ」「ゴーイングmy上へ」とテンションを上げつつ、会場が本当に一体となっているのを感じた。

その後、「さぁ」「アイムファインセンキューアンジュー?」で一旦終了。

続いての最初のアンコールで「なにしてんの」と新曲の「CHANGE」を披露。
そして最後のアンコールで「バランス」をもう一回。

これで最後。
本当に最後。

本人達はもちろんのことだろうけど、会場側も持てる力を出し切った。

そして最後のMC。
泣くかなとも思ったけど、そこはSURFACEといったところ。

これで解散だから、寂しいはずなんだけど…。
なんだかこれからのそれぞれの活動も楽しみ。

だって、またいつかこの二人が組む日が来る日があると本人たちも言っているから。
そのときは、SURFACEなのか、椎名慶治と永谷喬夫かはわからない。

でも、それぞれが成長して、また新しい彼らが見れるのは楽しみ。
またいつかそんな日が来ることを、楽しみにしすぎない程度に楽しみにしたい。

でもその前に、12年間ありがとう。

彼らにしかできない音楽、彼らでなければ伝えられなかった言葉。
それは多くの人の記憶に残っている。
これほどまでに記録より記憶に残る人もそんなにいない。

そんな彼らがこれからどこへ走り出すのか。
見守っていきたい。

最後に椎名さんの解散コメント(「それじゃあバイバイの歌詞」)をお借りして

「アッカンベーしてさよなら 軽いノリでいきましょう
 それじゃあまた明日ネ バイバイバイ」

ちなみに下記のリンク先で視聴できます。
SURFACE時代の楽曲 : 
YouTube SURFACE Channel
surface時代の楽曲 : surface official website


【2018.05.29追記】
2018年5月27日に行われた再始動ライブ「SURFACE 20th Anniversary Live「Re:Attraction」」のライブレポをアップしました。
http://micarosu.seesaa.net/article/459645648.html

また、2人のソロ活動の中でレビューを書いた作品が何枚かあるので、まとめて紹介します。

SURFACEはもちろんだけど、ソロの楽曲も良い曲ばかりなので、これを機に是非。
(ちなみに、レビューを書いていない作品が良くないということではありません。あしからず。)

<椎名慶治>
RABBIT-MAN
I Love You のうた
I & key EN
S
MY LIFE IS MY LIFE

<永谷喬夫(楽曲提供)>
願いは負けない星だからHappy Clover

Hikari羽多野渉
レビューという形では何故か書いてはいなかったけど、この曲もピックアップ。

イントロのギターから格好良さ全開のロックナンバー。
サビのメロディの耳なじみの良さは流石の永谷さんという感じです。
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