通算10枚目のオリジナルアルバム。
TRIPLANEは毎作安定した作品をリリースしてくれているので今作も間違いないだろうと期待していたけど、まさかここまで良い意味で裏切られ、驚かされるとは思っていなかった。
何が違うのか。
聴いてすぐに気づくのはバラードが少ないことだろうか。
今までのアルバムは比較的早い段階でバラード曲が出てくることが多かったが、今作では最後の「東京」までほぼバラード無しで、ミディアムからアップテンポの楽曲が占めている。
それは一つの自信。
ミディアムからアップテンポの楽曲を並べても飽きさせないだけのメロディとアレンジ。
それが今作では圧倒的に進化している。
始まりの緊張感を徐々に高めていってサビで弾ける「シンボリック」が幕を開け、不安と葛藤を抱えたメロからサビで一気に輝いてく展開とメロディの心地よさを持った「boundless」、一日の終わりの寂しさから温かい場所へ帰ろうという展開が優しい「帰ろうよ」。
この3曲だけでも楽曲の違いに気づくと思う。
またこれらからもう一つ気づくことがある。
それは不安と希望というキーワード。
彼らの音楽のルーツは北海道だが、東京での活動をする中で色んな経験をしてきていると思う。
そこにあった不安と希望。
それが今作では色んな形で歌になっている。
メロディとアレンジの進化に経験から得た様々な言葉たちが掛け合わさったら、良いものにならないはずがない。
活動も長いのに、未だにこれだけの名盤を聴かせてくれる彼らに感謝である。
ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
boundless
Brand New Day
東京