Little Paradeの1stミニアルバム。
名前はまだそこまで浸透していないかもしれないが、その歌声と曲を聴くと思い出すだろう。
元Aqua Timezのボーカル太志さんのソロプロジェクトがこのLittle Paradeだ。
ソロプロジェクトと言ってもAqua Timezの延長上にある印象があって、一曲目の「on the BLEACHers」を聴くとAqua Timezの曲ではないかと思ったほど。
というのも、この曲は編曲が長谷川大介さん、ベースにはOKP-STARさんと、Aqua Timezのメンバーが携わっているのだ。
それもあってか、疾走感や力強さがかなりあり、一曲目のインパクトとしては非常に大きな役割を果たしている。
「色彩の行方」も同じく編曲が長谷川大介さんが手がけている。
こちらは歌詞にAqua Timezの曲名が散りばめられているのもなかなか憎い演出。
それとは別に、バンドへの想いとそれを抱えながら歩みを進めようとする歌詞が多いのも一つ特徴だろう。
初めての配信曲「ユニコーンのツノ」ではバンドが無くなったことへの寂しさを歌い、「群雨」では"元気ならもうそれでいい"と少し距離を置こうとしている様子が垣間見える。
でも、「寂恋」で"前を向いて生きているよ きちんと、あの日を引きずりながら"とバンドメンバーへのメッセージとも取れる言葉を綴っているのが何とも愛おしい。
また、個が強く出た「ウィスキー」という曲も印象的だ。
父との思い出を綴った曲なのだが、全編ラップ調というか語るように歌うことで、言葉の重みと切なさが滲み出てくる。
回顧の情景をより彩るピアノ音色もとても良い。
Little ParadeはAqua Timezの延長線上にある印象だが、このように太志さん個人の想いも色濃く出ていて、この先どのように成長していくのか非常に楽しみだ。
もちろん楽しみだを言う前に、今ここにあるミニアルバムをじっくりと堪能していたいと思う。
ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
ユニコーンのツノ
色彩の行方