2020年01月26日

「Orange glitter」 EARNIE FROGs

今回はEARNIE FROGsの「Orange glitter」を紹介します。
EARNIE FROGsの3rdミニアルバム。

今までの印象を変えるような新鮮さ。
それと同時に、彼らの人間味が感じられるような作品にもなっている。

始まりの「36.7℃」からそれを感じることになるだろう。

タイトルと音の雰囲気からは高揚感のある微熱のことなのかと思っていたのだが、歌詞を聴いていると少し雰囲気が違う。

生きる意味への葛藤。
特に"そもそも望んで生まれた訳じゃない"の言葉は強く響いてくる。

ただ、後ろ向きなわけではない。
かといって前向きというわけでもない。

確かにここにある"今"生きることで、未来へと繋がるかもしれない。
答えは見つからないけど、生きていこうとする姿に、色んなことを考えさせられる。

音色の微熱と言葉の葛藤。
それらは混ざり合ってはいないのだが、だからこそ生まれる混沌に、何故か耳を離すことができない不思議な力を持っている。

タイプは違うが、「ヴァニラ」も不思議な力を持った楽曲だ。

音色と歌声から醸し出される妖艶さ。
ここから感じさせるのは洗練された美しさ。

音の派手さは無いのだが、優しいメロディと流れるような展開で惹きこんでいく。
楽曲としての魅力と魔力を秘めているからこそできる、シンプルな名曲になっている。

それとは反対に複雑な音にキャッチーなメロディを掛け合わせた「バタフライ」のような楽曲があったり、少し懐かしいロックンロールを聴かせる「little high」があったりと、ミニアルバムの中で次々と新しい魅力と輝きを聴かせてくれる。

ここでふとアルバムのタイトルを思い出した。

「Orange glitter」
それぞれの楽曲が放っている人間味のある温かい光の色と、それらが生み出すきらめきが見事に表れた良いタイトルであり、その名の通りの一枚だ。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
36.7℃
バタフライ
little high
Ring Tone
ヴァニラ
Rock Radio

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2020年01月19日

「STAND ALONE」 BOYS END SWING GIRL

今回はBOYS END SWING GIRLの「STAND ALONE」を紹介します。
BOYS END SWING GIRLのニューミニアルバム。

全身全霊。
何かこのミニアルバムにはそんな決意を感じた。

言葉の選び方やメロディの紡ぎ方。
どの曲もシングルに成り得るくらいの力の入れ方だ。

とはいえ、葛藤を抱えていることもわかる。

「ラックマン」
リード曲でありミニアルバムの1曲目を飾る楽曲だが、タイトルだけでも葛藤が見えてくる。

ラック、それは欠乏・不足の意。
ラックマンは言ってみれば欠けた人という意味になる。

そのタイトルの楽曲に描かれたものは、葛藤そのものだ。

完璧を演じようとする不器用さや、何かわからない"何か"になろうともがく日々。
でも自分自身、欠けていることに気づいている。

だからこそ同じように欠けたことに悩んでいる君に、僕もそうだよと寄り添う優しさと、欠けた部分を隠さないでと諭す強さも届けてくれる。
歌声の感情も相まって、その想いは何倍にも強く響いてくる。

このミニアルバムにはこれと同じくらいの強い想いが滲み出た楽曲が並んでいる。

もちろん形は同じではない。

「毒を喰らわば」のような歪むギターの音色と妖艶な雰囲気で新鮮に聴かせたり、「スノウドロップ」のように真っ直ぐな想いが溢れるロストラブソングも最高だ。

メジャーデビューアルバム「FOREVER YOUNG」からわずか半年。
これから更なる一歩を踏み出すために彼らが送り出した、濃厚な一枚。

ちなみに、こちらから「ラックマン」が視聴できます。

posted by micarosu at 19:53| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月16日

Moonlight J-POP 19年11月篇

今回はサブコンで発表した、2019年11月度のマイベスト10を紹介します。
ダウンロード

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2020年01月12日

「memori」 GOMES THE HITMAN

今回はGOMES THE HITMANの「memori」を紹介します。
GOMES THE HITMANの14年ぶりのアルバム。

シンプルにギターポップを突き詰めると、こういう傑作になるのかもしれない。
そう思えるほどの作品だ。

アルバムとしては実に14年ぶり。
期待と不安があったが、上述の通りの内容なので安心してほしい。

アルバムの始まりは「metro vox prelude」。
アカペラとメトロノームの音だけという構成に驚かされるが、これから幕が上がるというワクワク感と高揚感をどこか感じさせる。

そこから「baby driver」へと続く。

印象的なギターのフレーズから跳ねるようなピアノの音色。
まさに高揚感を音で表したような音色で、先ほどの高揚感が一気に弾けていく。

♪Hey baby driver 僕を連れていけよ
 ここじゃない どこか遠くへ

音の高揚感も凄かったが、この歌いだしも堪らない。

どこか目的地があるわけではない。
ドライバーにゆだねて車を走らせると見えてくる知らない景色に弾む想い。

この言葉自体のワクワク感も良いのだが、あえて運転を自分ではなく、他の誰かを指名していることで、自分一人では辿り着けない新たな場所を目指していることを感じさせるのも面白い。

それは山田稔明さんのソロではなく、GOMES THE HITMANとして新しい景色を見せるよという決意なのかもしれない。

その想いの通り、14年間で磨かれた楽曲たちがお目見えする。

でも良い意味で力が入りすぎていないというか、盛りすぎていない感じがある。

アレンジも工夫しようと思えばもっと壮大な仕上がりにしたり、もっと重厚感ある仕上がりにもで出来ると思う。
そこを突き詰めるのではなく、より自然体のGOMES THE HITMANを聴かせようという感じだ。

だから、聴き心地が非常に良いだけでなく、自然体の言葉が示す通り、生活に溶け込むような楽曲になっていて、例えば運転中であったり、日々の家事をしている時に聴いても非常に心地よい。

こういう楽曲を聴かせることが出来るのが今のGOMES THE HITMANだ。

14年の想いというより、結成から今に至るまでのGOMES THE HITMANの集大成。
珠玉の楽曲たちを堪能してみてほしい。

ちなみに、こちらからダイジェスト視聴できます。

posted by micarosu at 22:46| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月05日

「ジャパニーズポップス」 キンモクセイ

今回はキンモクセイの「ジャパニーズポップス」を紹介します。
キンモクセイの5thアルバム。

活動急始ライブから約1年。
遂に、遂にキンモクセイの5枚目のオリジナルアルバムが発売される。

4thアルバム「13月のバラード」からは実に14年ぶり。

その内容は、キンモクセイ流のザ・ベストテンという感じで、懐かしさ漂う良質の楽曲が詰まっていた。

アルバムの始まりを告げるのは「セレモニー」。

活動再開後初となるリリース曲(配信)で、まさにキンモクセイの再開を告げる曲。
それと同時に、これまでを振り返った曲でもある。

イントロの懐かしい音色からキンモクセイらしさ全開なのだが、この曲は何と言っても歌詞に綴られた想いが大きい。

♪忘れたいことも忘れてしまったから
という始まりから、キンモクセイとしての活動と、休止後の伊藤さんの苦悩が伝わってくる。

インタビュー記事などを見るとわかると思うのだが、伊藤さんは当初キンモクセイの再開は無いと思っていたらしい。
そのくらいに追い込まれた状態での休止だったわけだが、楽曲の制作やソロ活動を続けていく中で、少しずつあった心境の変化。

何より、メンバーがずっと待っていてくれたことが背景ったとはいえ、再開の道が開くのにはこれだけの時が必要だった。

この歌も、1番では全て忘れて新しい日々を送ろうとしているのだが、時の流れの中で生まれた心境の変化によって「♪昨日の続きをこれから始めようと」という想いへと変わっているのが真っ直ぐに伝わる。

活動休止から止まっていたキンモクセイの歴史の続き。
決意と感謝、そして優しい希望を包み込んだこの曲から始まっていく。

アルバムはこの後から一気にいろんな表情を見せる。

というのも、「セレモニー」を除いたアルバム曲10曲の作曲をメンバー5人で2曲ずつ行っているのが大きい。

メンバーそれぞれに個性が強く、70〜80年代の歌謡曲だけでなく、シティポップやアメリカンポップスの要素があったり。
白井さん作曲の「あなた、フツウね」では工藤静香さんや中森明菜さんのような異国情緒感とグルーブを感じさせたかと思えば、「ない!」ではチェッカーズ感を聴かせて驚かせたりする。

「グッバイ・マイ・ライフ」のようなこれぞキンモクセイな楽曲に思わず微笑んでしまうわけだが、この楽曲だけがキンモクセイではなく、どのタイプの楽曲でもこのメンバーが音を奏でて伊藤さんが歌えばキンモクセイなんだ。

それが今も変わらずにここにあったことが何より嬉しい。

キンモクセイ復活。
活動休止の時間が生んだ傑作だ。

キンモクセイの歴史が再び始まる。

ちなみに、こちらでアルバムの全曲トレーラーが視聴できます。

posted by micarosu at 23:28| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする