今回は
ピロカルピンの「
ノームの世界」を紹介します。
ピロカルピンの8枚目のオリジナルアルバム。音の深みと鮮やかさ。
それを強く感じる。
鮮やかさという点においては「グローインググローイン」を挙げたい。
ピロカルピンの曲は少し陰のあるものが多いが、この曲は成長しようと歩んで行く姿を爽やかな疾走感で楽しませてくれる。
メロディの耳馴染みやすさはもちろんだが、なんといってもサビで歌われる「♪グローイング グローイング」の伸びやかさがたまらない。
先行でMVが公開されていたものを聴いた時点から間違いなく名曲だと感じていたが、アルバムの中でも一際輝きを放っている。
だがこの曲だけでアルバムは語れない。
もう一点、音の深みについても注目してほしい。
「ピノキオ」という曲は光を探すために葛藤をしている姿が描かれているのだが、闇雲に明るかったり暗かったりする音を奏でるのではなく、葛藤という名の陰を含んだ音色を一歩ずつ前へ踏み出すように奏でているのが印象的。
それにより詩の内容と音色が融合されて、心に染み渡るように聴かせてくれる。
「小人の世界」もアルバムでは独特の存在感を放っている。
イントロを聴いたときからその怪しげで深みのある音色に酔いしれてしまうわけだが、詩の幻想的でありながら混沌とした世界観と合わせて聴くと、より深く混沌とした世界観を感じることが出来る。
上述の「グローインググローイン」とは真逆とも言える世界を持った楽曲で、この2曲がアルバムでは並んで入っていることで、それぞれの色合いがよりはっきり出てくるのもアルバムの一つの聴きどころだ。
音の深みに関しては、初回版にDVD-ROMとして付属されているハイレゾ音源も是非聴いてもらいたい。
CDとは違う広がりのある音を聴くことができるので、より音の深みを感じることができるだろう。
もちろんCDで聴いても楽曲の良さが伝わる全8曲。
ピロカルピンからまた新たな名盤が届きました。
ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
ピノキオグローインググローイン
posted by micarosu at 22:15|
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