「One Song From Two Hearts」から2年6ヶ月ぶりとなるアルバム。
これはものすごい名盤だ。
一曲目の「SUNRISE」を聴いたとき、それは間違いないと思った。
静かに真っ直ぐに聴かせる熱い想い。
こういう楽曲が一番最初にあるということは、それだけこのアルバムに自身があるのだろう。
それを示すように「未来」、「何故、旅をするのだろう」とゆっくりめのナンバーが続くが、そのどちらもメロディと想いが心に訴えかけてきて、聴き進めることを止めることができない。
ここから少し雰囲気が変わりだす。
車のクラクションの音が印象に残る「tOKi meki」の軽快なナンバー、「SNIFF OUT!」、「サイ(レ)ン」とロック調にかきならす音と、聴き手に問いかけるような強いメッセージが胸を打つ。
ここ最近の作品は聴かせる楽曲が多く、アルバムも落ち着いた内容のものが多かったが、このように少し曲調やアレンジを変えてくる遊び心に、インディーズやデビュー当時の楽曲のような懐かしさを感じさせてくれるのは嬉しい。
もちろんそれだけでなく、アルバムの構成として無くてはならないものになっていて、その後に続く「hana」、「星が綺麗な夜でした」、「Twilight」というバラードを一段と引き立たせてくれている。
「Tearless」はアルバム唯一の黒田さん作詞・作曲のナンバーなのだが、まさかのEDMという驚き。
今までのコブクロには全くなかったジャンルでありながら、何故か違和感なく聴けるが面白い。
そこから「陽だまりの道」への流れが不思議なほど綺麗なものも更に面白い。
そしてここから最後にもうひと盛り上がり。
大阪弁で歌う「42.195km」では格好良い疾走感で聴かせながら、間奏でハーモニカを入れるにくい演出に興奮して、「奇跡」の流れるような疾走感が気持ちを高めていく。
初めて楽曲提供を受けたという「NO PAIN, NO GAIN feat.布袋寅泰」でまた新たな一面を見たかと思えば、「STAGE」がしっとりと全てを受け止める。
全15曲。
コブクロだからできる楽曲がここでもかというくらい詰まっている。
「NAMELESS WORLD」から10年。
もちろんその前にもその間にもたくさんの名曲、名盤が存在したが、それらをも凌駕し、時代を超えて愛される名盤がここに生まれた。
ちなみに、特設サイトで一部視聴できます。