ななみさんの2ndミニアルバム。
歌声が見せる心の奥の感情。
それは、耳に届いた瞬間から惹きこまれてしまうような不思議な力を秘めている。
特にタイトル曲でもある「桜」を聴いたときは驚かされた。
儚さを表すような疾走感。
それだけでも愛おしいのだが、そこを行くメロディと歌声の渦が、桜をひらひらと舞い上がらせる様がなんとも美しく感じた。
力強くあろうとする想いを込めた歌詞と繊細さを紡いだメロディもの存在はもちろんだが、やはりこれは歌声が持つ魅力が成せることなんだろう。
ミニアルバムの中だと「恋桜 –Acoustic ver.」でもこの魅力を存分に楽しむことができる。
歌声だけでもこれだけ魅力的なのだが、作詞作曲のセンスもまた素晴らしい。
自身の弱さへの畳み掛ける言葉から弾けるようなサビへの展開が熱い「勝利」に、「今日も大丈夫。」のように優しく綴られた温かい言葉とメロディ、一歩一歩踏み出していくようなリズムに前へ進む意思を強く刻み込んだ「LET IT BE」、ほぼ英語詩で歌われる「Angel Sky」のダークな存在感も鳥肌ものだ。
全6曲の中にあらゆる魅力を詰め込んだ密度の濃い一枚。
是非一度手にとって聴いてみて欲しい。
ちなみに、こちらで「桜」のMVが視聴できます。