2015年11月29日

「日常はドアを叩く」 キイロヒト/stunning under dog

今回はキイロヒト/stunning under dogの「日常はドアを叩く」を紹介します。
キイロヒトとstunning under dogによるスプリットアルバム。

日常はドアを叩く。
そのインパクトのあるタイトルに引かれるように聴き進めた先には、キイロヒトとstunning under dogが生み出す深みのある世界が広がっている。

まずはキイロヒト。

サウンドの中に光と影、そして歌詞の内容にシンクロするような感情を込めているのが印象的。

「或る部屋の、」はその魅力が詰まっていて、流れるようでありながらどこか靄がかかったようなサウンドは、過ぎていく日々とその中を生きる感情の陰の部分が示されている様で、聴いているだけで不思議と惹きこまれてしまう。

どことなく後ろ向きな歌詞が耳に残る「symphobia」は、サウンドでは反対に日が昇るような温かさ、新しい日々の始まりのようなものを感じさせてくれる。
これは詩の中で回顧しつつも、どこかそれを納得していて、次へ踏み出そうとしている姿を見せようとしているのだろう。

「migraine」のように静かな始まりに広がるように響く美しいギターの音色、徐々に音が力強さを増しながら感情も高めていく展開も聴き逃せない。

続いてstunning under dog。

彼らの音楽は聴いた瞬間から今までに無い不思議な感覚を覚える。

「TD」がまさにそれで、歌声やコーラスに魅せる繊細さや素朴さと、シンプルそうに見えて奥深いサウンドが作り出す素晴らしい世界に、感動に近いものが得られる。
最後の「♪傍観の空」の部分は特に素晴らしい。

一転してアップテンポに駆け抜けていく「愚か者」も奥深いサウンドは変わらないが、声をからしながら歌う姿に熱い想いを感じる。

熱い思いという点では「雨宿り」の言葉も外せない。

葛藤の中に見える涙と、命の尊さ。
吐き出した感情が畳み掛けるように響いてきて、聴き手の感情を揺さぶってくる。

3曲ともタイプは違えど、感情が反応してしまうという点では同じ。
それが彼らの魅力なのかもしれない。

それぞれに個性的で存在感のある2組。
その2組が組んだアルバムが良いものにならないはずがない。

彼らの魅力を知るという意味でも1枚のアルバムという意味でも、素晴らしい一枚。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
「或る部屋の、」
「TD」
「愚か者」

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2015年11月22日

「Brand-new World/ピアチェーレ」 西沢幸奏

今回は西沢幸奏さんの「Brand-new World/ピアチェーレ」を紹介します。
アニメ『学園都市のアスタリスク』OPテーマ/『ARIA The AVVENIRE』主題歌。

「吹雪」でデビューした西沢幸奏さんの2ndシングル。

「Brand-new World」は、デジタルなサウンドが生み出す近未来感の中を駆け抜けていく力強い歌声が印象的な一曲。

歌声は「吹雪」のときよりも更に力強さを増しただけでなく、自身が手がけた葛藤の中に前へ進もうとする希望を映し出す歌詞の想いを纏って歌い上げていることで、より聴き手に響くようになっていることが素晴らしい。

両A面のもう一曲「ピアチェーレ」は打って変わって柔らかな時間が流れる一曲。

繊細なピアノの音色、流れるような美しいメロディ。
そして西沢さんが優しく歌い上げる言葉によって生まれる空気に、愛おしさを感じずにはいられない。

「ARIA」シリーズの楽曲というと牧野由依さんの「ウンディーネ」、「ユーフォリア」、「スピラーレ」が思い出されるが、その流れを汲みながらも歌い手を代えていることで、帰ってきた安心感と新しい息吹を感じることができることが何とも素敵だ。

両A面で全くタイプの違う楽曲が堪能できる一枚。
カップリングの「Cross」も含めて西沢さんの更なる魅力を感じてみてほしい。

ちなみに、こちらで「Brand-new World」が視聴できます。

posted by micarosu at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月18日

レビュー一覧(2005年11月12日〜2015年11月11日)

10周年記念というわけでもないですが、10年間に書いたレビューを一覧でまとめてみました。

結構意外な作品(?)も書いているので、過去のレビューもよければ読んでみてください。

(ブログ始めた頃のものはレビューと呼べるほどの内容ではないので、載せるか悩みましたが一応載せています。これもこのブログの歴史の一部かなと思いまして。)

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posted by micarosu at 23:09| Comment(2) | TrackBack(0) | レビュー一覧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月15日

「SCOOP」 上北健

今回は上北健さんの「SCOOP」を紹介します。
上北健さんの1stアルバム。

歌い手KKとしても活躍する上北健さんがシンガーソングライターとしてリリースするアルバム。

"KK"としてリリースした「心音」は音楽への想いが溢れる一枚だった。
それに対して今回の"上北健"としてリリースした「SCOOP」は、自分の内面へ迫り、それを独自の世界観で表現している印象が強く残る。

リード曲「DIARY」。
季節の移り変わりと僕の感情の移り変わりを見せるこの曲。

始めは後ろ向きだった感情が、季節の移り変わりと重なるように少しずつ、でも確かに前向きに変化していく。
曲の中に流れる時間を感じていると、その感情の移り変わりをとても身近に感じることができるのが興味深い。

それは詩の内容だけでなく、上北さんの感情の奥深いところまで表現する歌声があるからこそできることだろう。

アルバムにはこういった優しい楽曲だけでなく、「Phototaxis」のように軽快でありながら何かを振り払おうともがいているような疾走感を感じる曲に、「アイニイキル」のように攻撃的でありながら陰を見せる歌もあり、最初から最後までその詩の世界観と上北さんの歌声が堪能できる一枚になっている。

KKではなく上北健だからできたアルバム。
その意味を感じてみて欲しい。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
「SCOOP」クロスフェード
「ミスト」
「DIARY」

posted by micarosu at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月12日

祝10周年!マイナー時々メジャーな音楽

2005年11月12日に更新を始めたこの「マイナー時々メジャーな音楽」。

本日2015年11月12日でめでたく10周年を迎えることができました!
ありがとうございます!

前身のホームページ時代を含めると10年以上は書いていることになるのですが、ブログ版にしてからちょうど10年。
まさかここまで続けられるものになるとは思いもしませんでした。

せっかくなので、始めたきっかけと経緯の話を少ししましょう。

元々音楽はよく聴いていたのですが、人に薦めるのが上手い人間ではありませんでした。
そこで文章の形でネットに書けば、見てもらえるのではないかというがこのレビューを書き始めたきっかけです。

上述のホームページへの掲載を始めたのが残っている記録からすると2005年3月。
ここでのアクセス数はあまり伸びてはいませんでした。

やはり人に気づいてもらえなければアクセス数は増えない。
そこで、もう少し見つけやすいところということでブログへの掲載を始めました。

音楽のブログを書こうとしていたので、やはり音楽関連のブログが多いところが良いと思い、オリコンブログでこのブログはスタートしました。

当時は今ほどちゃんとしたレビューではなく、本当に簡単な感想が主でした。
それでも少しずつアクセス数やコメントも増え、充実していたと思います。

ただ、その頃の更新は今と違いかなり不定期。
途中カレンダーが赤い日のみ更新という形も取りましたが、内容の濃いレビューをずっと書き続けていくには週一くらいが丁度良いと思い、今の週一の形に落ち着きました。

とはいえそれでは更新頻度が落ちるのも気になっていましたので、それとは別にアーティスト特集記事「キセキ〜僕を作った音楽達〜」を始めたり、カップリング曲・アルバム曲だけを扱う別ブログ「リバースサイドミュージック」を始めたり、最近ではサブコンに投票していた月間マイベスト10をまとめた「Moonlight J-POP」を始めたりと色んな形で好きな音楽の良さを書いてきました。

「キセキ」や「リバースサイドミュージック」は途中時々空いたりもしていますが、本家のCDレビューに関しては記憶上2週間以上空けたことはないと思います。

今でもこの週一レビューというのは丁度良いと思っています。
もちろんもっと書きたいときもありますが、あえてこのペースで書き続けていることで、書かなきゃという使命感ではなく、書きたいという情熱を持っていられるのかもしれません。

今でも音楽を聴くことが好きです。
紹介したい音楽もたくさんあります。

これからもこの聴くことが好きな気持ちがある限り、レビューを書いていきます。

ただ音楽的な知識があるわけではないので、本質に迫るようなレビューを見たい方には退屈かもしれません。
でも、本当に自分が良いと思っているものを全力で紹介しますので、よろしければこれからもお付き合いください。

最後に。
10周年の総括ということで、過去のレビュー一覧をまとめています。

10年もやっていると自分自身このレビュー書いたっけというものが出てきて面白いです。
記事自体は過去ログから見れますが、全部を遡るのは大変だと思いますので、このまとめ記事ができたら以前の記事を見て懐かしんでいただければ幸いです。
posted by micarosu at 00:12| Comment(2) | TrackBack(0) | お知らせ・日記等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする