2015年07月26日

「太陽のしわざ」 城太郎

今回は城太郎(しょうたろう)さんの「太陽のしわざ」を紹介します。
城太郎さんの2ndフルアルバム。

リードナンバー「桜の雨」との出会いは衝撃的だった。

イントロ、メロを聴いている限り非常にポップで、サビはそのまま弾けるのかなという聴き手の想像の斜め上を行くような憂いを持ったサビへの展開。

離れ離れになってしまった君への想いが綴られているのだが、サビでは過去を振り返りながらも前へ進んでいくための決意を歌っていて、それが上述の展開に乗ってくることにより、綴られた思いが何倍にも広がって響いてくる。

これを聴いて、この曲の虜にならないほうが難しい。
それほどまでに人を魅了する名曲。

アルバムはこの楽曲から始まる。

続くタイトルナンバー「太陽のしわざ」では繊細なピアノの音色を織り交ぜながら、真っ直ぐな気持ちを爽やかな風とともに聴かせてくれたと思えば、「黒い空」では和の雰囲気を醸し出す哀愁漂う音を聴かせながら、混沌とした時代を生きる強い想いを搾り出すように歌いあげる姿に惹きこまれる。

「王様の食卓」、「初恋はアイスキャンディ」のような軽快な楽曲で楽しませてくれつつ、電子的な音が印象的な「花の咲く日向へ」で新たな一面を見せながら、最後は「クジラの夢」のようなアコギ一本で弾き語る曲も優しく響かせる。

アルバムを通して様々な楽曲が楽しめるが、芯にある城太郎さんの歌を届けようとする想いが真摯に伝わってくることが何よりも魅力。
その歌に是非魅了されてみてほしい。

ちなみに、下記リンクから視聴できます。
「桜の雨」
「太陽のしわざ」アルバムダイジェスト
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2015年07月19日

「バースデー」 アンテナ

今回はアンテナの「バースデー」を紹介します。
アンテナの2ndミニアルバム。

名曲を予感させるイントロ。
そしてその期待通りの展開で聴く者を魅了する名曲。

それがタイトルナンバーでもある「バースデー」だ。

メロディやサウンドは上述の通りだが、この曲の歌詞も素晴らしい。

歌いだしでは始まりを予感させる言葉が耳に残るが、サビへ向かうにつれ葛藤の姿が見えてくる。
日が昇って沈み、また昇る日常の中で愛すべきものは何かと問う言葉は、聴いたときの印象もさることながら、そこから考えさせることでより深みを増す。

彼らはこの考えさせる歌詞が印象に残る。

例えば「各駅停車」。
綴られた言葉は非常に少ないのだが、それを5分以上の演奏の中で断片的に聴かせることで、行間に隠れた情景を聴き手に想像させ、静かに見せる。

想いを言葉にこめるのは難しいことだが、それをこの少ない言葉と演奏によって作り出せるのは素晴らしい。

反対に「ブックメーカー」では疾走感あるサウンドの中で言葉が次々に畳み掛けてくる。
それでも歌詞の中で"足りない"と何度も歌うことに、伝えることの難しさとそれでも伝えることを諦めない姿は力強く映る。

ここでは3曲だけ取り上げたが、他の楽曲でも歌詞の言葉とその行間に込められた想い、丁寧なメロディと確かな演奏が堪能できる。
アンテナの魅力を感じるには十分すぎる一枚にして、名盤。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
「バースデー」
「ブックメーカー」
「バースデー」トレーラー映像

posted by micarosu at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月14日

Moonlight J-POP 15年5月篇

今回はサブコンで発表した、2015年5月度のマイベスト10を紹介します。
ダウンロード

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posted by micarosu at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | Moonlight J-POP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月12日

「GPS」 空想委員会

今回は空想委員会の「GPS」を紹介します。
空想委員会のメジャー1stミニアルバム。

『全曲シングルカット出来るアルバム』を作りました。

そのキャッチコピーの通り、とんでもなくクオリティの高い楽曲が次々と顔を覗かせる。

アルバムのトップを飾る「劇的夏革命」は"革命"と銘打つ通り、今までの低恋愛偏差値な詩のイメージを覆すくらいポジティブな一曲。
間に入るコーラスがライブを彷彿とさせ、臨場感と高揚感を与えてくれる点も堪らない。

続く「不純の歌」は聴いた瞬間に思わず格好良いと声に出してしまいそうなほど格好良い一曲。
聴き手に歌届いていることへの確信めいた詩に、掻き鳴らすギター、ベース、ドラムの音色に惹きこまれてしまう。

格好良さでは「忙殺のすゝめ」も負けていない。
楽曲そのものはもちろんだが、ひとつ前に「NAVSTAR」というギター佐々木さん作曲のインスト曲が収録されていて、ここで一旦落ち着いた気持ちの後に聴くとより爆発力を持つのが興味深い。

作曲の点も注目してみると、今回ベース岡田さんが作曲した「スイッチ」、「名前を呼んでくれ」の2曲が収録されている。
どちらもは流れるようなメロディの展開が心地よく、アルバムに爽やかな風を吹き込んでくれる。

空想委員会らしさ全開の「まがいラブ」も良いが、最後に収録されているミディアムナンバーの「拝啓、我執」が素晴らしい。

自分自身の感情の源に対して、嫌なこともあるけどそれも含めて自分なんだと全てを受け止めようとする詩の内容に心を打たれ、それを届けるために丁寧に歌い上げる三浦委員長の歌声に聴き惚れてしまう。
最後の最後にこんな名曲を収録されたら、アルバムが素晴らしくないはずがない。

本当に全曲シングルカットできるレベルの楽曲たちが収められたミニアルバム。
聴いてみてほしい。

ちなみに、下記リンクから楽曲とクロスフェードムービーが視聴できます。
「劇的夏革命」
「不純の歌」
「GPS【全曲ダイジェスト】」


posted by micarosu at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月05日

「one+works」 感傷ベクトル

今回は感傷ベクトルの「one+works」を紹介します。
感傷ベクトルの同人時代の自主制作ベスト盤をリマスタリングした「one」と、田口囁一さんが提供した楽曲や他アーティストとコラボした作品などをコンパイルしたワークス集「works」の2枚組。

同人時代からこんなにすごかったのか。

「forgive my blue」、「Hide & Seek」というギターを掻き鳴らしながら疾走していく曲の格好良さ。
「孤独な守人」、「冬の魔女の消息」、「人魚姫」、「退屈の群像」、「深海と空の駅」と次々に繰り広げられる物語の世界。
そしてそれらを融合した一つの完成形ともいえる「none」の存在感。

どことなく陰を感じさせつつ前を向こうとしている姿に、メロディのドラマチックさ、魅せる演奏は、今聴いても素晴らしさを感じる。

また、この物語性は「シアロア」、焦燥感や葛藤といった詩の内容は「君の嘘とタイトルロール」にも繋がるという点も面白く、それぞれのアルバムを再び聴きたいと思わせてくれる。

2枚目の「works」は提供曲や企画曲で構成されていて、とにかく華やかな一枚。

茶太さんに提供した「Kaleidoscope」、「あやとり」は柔らかさの中に巧みなポップさを感じさせ、三澤秋さんに提供した「残り香」、「フォノトグラフの森」物語と音の親和性の高さに思わず唸ってしまう。

ゲームのBGMとして書き下ろした「お宝発掘ジャンクガーデン」、「ルナマウンテンを超えて」、「地獄の深道」は一瞬聴いただけで印象を残したかと思えば、インスト曲「死神の子供達」は詩がないのにじんわりと物語の姿を目に浮かべさせてくれる。

Annabelさんが歌う「Call Me」、「I.C」はどちらも感傷ベクトルらしさを感じさせる曲で、デュエットの「かつて小さかった手のひら」からもAnnabelさんの歌声との相性の良さが伺える。
相性という点ではIAをfeat.した「フラワードロップ」も外せない。

逆に攻撃的なサウンドの「ib-インスタントバレット-」という楽曲も聴き逃せない。
感傷ベクトルとしては珍しいが、魅せる編曲と演奏が聴き手をこれでもかというくらい惹きこんでいく名曲。
こういった楽曲も今後どこかで聴いてみたい。

「one」+「works」。
どちらも内容こそ違うが、過去と未来を繋ぐという意味では共通している。

感傷ベクトルのこれまでとこれからを知る上で、重要なアルバムだ。

ちなみに、下記リンクからクロスフェードムービーが視聴できます。
「one」
「works」

posted by micarosu at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする