2014年08月31日

「今、そこにある明滅と群生」 高橋優

今回は高橋優さんの「今、そこにある明滅と群生」を紹介します。
高橋優さんの4thアルバム。

リリースごとに予想を上回るものをリリースしてくれる高橋優さんですが、今回もまた予想を上回る作品だった。

アルバムのは始まりは「BE RIGHT」から。
現状の皮肉を歌いながらも、軽快なテンポとメロディ、そしてサビの歌詞で聴き手へエールを送ってくれる。

続く「太陽と花」は格好良い骨太のサウンドから始まり、強く生きていく姿を力強く歌い上げる高橋優さんの歌声に聴き惚れてしまう。

「裸の王国」では題材に冷静に客観的にSNSについて描いていて、色々考えさせられる。

客観的という言葉を使ったが、これは他人事という意味ではない。
目線を変えるという意味で、今見ているものは本当に全てか?という投げかけでもある。

この目線を変えるというのが一つポイントで、「裸の王国」だけでなく、「WC」、「犬」など、アルバムの中で存在感を放つ曲がある。

こういった曲があることで、「BE RIGHT」や「太陽と花」などに込められた希望がより尊く感じることができ、アルバムを聴き終えたときに心が満たされたような感じになる。

アルバムのキャッチコピーとして「平成の大名盤なり!」という言葉が使われているが、この言葉に嘘、偽りはない。
今の高橋優さんだからできる最高傑作だ。

ちなみに、高橋優 オフィシャルサイトから一部視聴できます。


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2014年08月29日

2010年代ベストトラック 邦楽篇

「音楽だいすきクラブ」で2010年代のベストトラックを選びます!という企画をやっているとのことで、今回参加してみることにしました。

というわけで、早速発表。
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2014年08月24日

「さえずりの夢、彩とり鳥のセカイ」 米澤円

今回は米澤円さんのアルバム「さえずりの夢、彩とり鳥のセカイ」を紹介します。
米澤円さんの1stコンセプト・アルバム。

アルバムを聴き終えたとき、不思議なほど爽快感があった。

折り紙つきの歌唱力やメロディの耳なじみやすさももちろんだが、大きいのはアルバムを通してストーリーになっていること、そのストーリーを彩るように楽曲のタイプを変えていること、そしてinstrumentalの存在だ。

アルバムの始まりはそのinstrumentalの「-再会-」から。
インストとはいえ単純に楽器の音だけで構成されているわけではなく、ナレーションのようなセリフが入る。

これによりアルバムが始まることへの期待が高まり、そこから流れる「君と世界エレジー」のハイテンポのロックナンバーが何倍にも映える。

エレジー(哀歌)で始まったストーリーは、「忘想花」の心地よいテンポで鳴らすギターロックナンバーで葛藤を、強烈なインパクトの電波ソング「擬態スマイル」で踏み出す試行錯誤し、ハードロックナンバーの「煉獄スカーレット」で自分自身を信じる強さを持ち、「ハートフル・ドリーマー」でその全てを受け止めて祈りを歌う。

そして、最後にinstrumentalである「-最初-」でこのストーリーに最高の余韻を残してくれる。

本来これだけ様々なタイプの楽曲が並ぶとバラバラになりがちだが、ストーリーがしっかりしていることに加え、インストとそのセリフが曲と曲を絶妙に繋ぐことで、全体を通してとてもまとまったアルバムになっている。
これは声優・米澤円だからできたコンセプト・アルバムといえるだろう。

また、実はこのアルバムの曲には一曲ごとにテーマとなる鳥が設定されていることにも注目したい。
アルバムを通して聴いてみて欲しいが、自分の好きな鳥がテーマの曲を聴いてみるのも楽しいアルバムだ。

ちなみに、こちらでアルバムのクロスフェード動画が視聴できます。

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2014年08月17日

「beside」 荒井岳史

今回は荒井岳史さんのアルバム「beside」を紹介します。
the band apartの荒井岳史さんのソロとして初のフルアルバム。

上質で繊細。
でも心地よい音楽。

それを可能にしているのが、アコギ主体のバンドサウンドだ。

「シャッフルデイズ」の流れるようなメロディはこれだけでも心地よいが、アコギ主体のバンドアレンジと荒井さんの伸びのある歌声が加わることで、そこに爽快さだけを残す。
もはや一つの完成系と言ってもいいくらい文句のつけようがない一曲だ。

このアルバムではこういう心地よさやポップさも一つの魅力ではあるのだが、一方でゲストアレンジャーを迎え、違う一面で魅せているの大きな特徴だろう。

例えば、江口亮さんが編曲した「メビウスループ」ではエレクトロサウンドを、三浦康嗣さんが編曲した「マボロシ」ではピアノの音が大胆に取り入れられていて、荒井さんの歌声がこういったサウンドの中でも活きることを改めて感じさせてくれる。

全体を通してthe band apartとは違う荒井岳史さんとしての音楽を聴かせてくれるのだが、その違いにあえて直球で挑んだ「Blk 1, Silver Cat City」も聴き逃せない。

the band apartの「銀猫街1丁目」の英語詞でカバーした曲なのだが、アコギが前面に出たアレンジもあり、原曲よりも上品で落ち着いた聴かせる楽曲に仕上がっている。
このアレンジは荒井岳史さんのソロだからこそ出来たものだろう。

初めから終わりまで荒井岳史さんのソロとしての魅力が堪能できる一枚。
the band apartを知っている人も知らない人も一度聴いて、その魅力を感じてもらいたい。

ちなみに、こちらで「シャッフルデイズ」のMVが視聴できます。

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2014年08月10日

「そんなことどうだっていい、この歌を君が好きだと言ってくれたら。」 ハルカトミユキ

今回はハルカトミユキのミニアルバム「そんなことどうだっていい、この歌を君が好きだと言ってくれたら。」を紹介します。
1stフルアルバム「シアノタイプ」から約6カ月ぶりとなるミニアルバム。

「その日が来たら」。
ミニアルバムはこの衝撃的な名曲から幕を開ける。

始まりから絶望感を漂わせながらも、サビで強く歌われる"その日が来たら"という言葉。
それを聴いた瞬間、これはただの絶望ではないと感じた。

事実最後のほうで"君だけを守る"という言葉が出てきていることから、その日というのは自分自身の殻を打ち破る決意が持てた日と捕らえても良いかもしれない。

その日という希望と、その日が来るまでの絶望。
その言葉のバランスは恐ろしく繊細だ。

でもそれを崩すどころか、サウンド、歌声、メロディの上で絶妙すぎるほど繊細に成り立たせている。
だからこそ衝撃的とまで言える名曲になっているのだろう。

衝撃的ということであれば「かたくてやわらかい」も外せない。
ミユキさんが歌メロを書いたというこの曲は、始まりからダークな雰囲気を醸し出しながら2つのメロディが絡み合うように進行していく特異な曲。

聴いているとどちらが主のメロディがわからなくなってくるのだが、最終的には不思議と一体となっている。
だから決して嫌な感じがないどころか、むしろある種の心地よさを残してくれる。

ここではこの2曲を挙げたが、「赤くぬれ」、「385」、「青い夜更け」もそれぞれに衝撃的だ。
いや、それをあえてここで言う必要はないかもしれない。

「そんなことどうだっていい、この歌を君が好きだと言ってくれたら。」
というタイトルがこのミニアルバムの全てを語っているのだから。

聴いた人が好きだと言ってくれる自信作。
そしてその通りの名盤だ。

ちなみに、こちらで「その日が来たら」のMV視聴ができます。

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