2019年08月11日

「幻」 The Cheserasera

今回はThe Cheseraseraの「」を紹介します。
The Cheseraseraの4thフルアルバム。

今回のアルバムを聴いたときに、すごく躍動感があるなと感じた。

言葉を少し変えると、自由にシンプルに良い音楽を作ろうと楽しんで躍起している感じだろうか。

メジャーでやっていた頃の楽曲ももちろん好きなのだが、自主レーベルを立ち上げて自分自身と真面目に向き合ったからこそ生まれた新しいThe Cheseraseraの姿がここにある。

タイトル曲でもある「幻」は初聴きの際、非常に驚いた。

ギターのシンプルで意味深なフレーズとともに歌が始まり、独特のリズムで浮遊感と儚さを演習しつつも、どこかあっけらかんとした日常的な要素も含んでいる不思議で深い楽曲。

過ぎ続けていく毎日など幻みたいなものと表現していて、どんなに辛いことや哀しいことがあっても明日がやってくるのだからここでクヨクヨしていてもしょうがないと、少し遠まわしに諭しているのが印象的だ。

わかりやすい楽曲では無いのだけど、何故か一度聴けば伝えたい想いが響いてくる。
こういう楽曲が作れるようになった彼らは強い。

もう一曲、「月は面影」も取り上げたい。

歌詞の内容が「幻」に少し似ているのだが、曲調は全く違って心地よいグルーヴが特徴の疾走感ある楽曲。
ロマンチックな雰囲気を漂わせつつも、適当にはぐらかしているのがなんだか微笑ましい。

こんな風にそれぞれの楽曲で全く違う雰囲気を出していて、さながら12曲の短編小説を聴いているようなアルバム。

そして、The Cheseraseraの最高傑作と言っていい一枚だ。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。

ワンモアタイム
たわけ

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2019年08月04日

「Indigo」 駒形友梨

今回は駒形友梨さんの「Indigo」を紹介します。
駒形友梨さんの2ndミニアルバム。

上質さとキラキラ感が印象的だった前作「〔CORE〕」。
今作もその良さは変わらず健在だ。

リード曲となっている「ララルハレルヤ」を聴くとイメージがしやすい。
ドライブ感溢れるミディアムナンバーで、透明感ある歌声に音色とリズムが晴れやかな心地良さを届けてくれる。

この晴れやかな気持ちから、「invincible self」のイントロから弾けるように展開される疾走感へと流れていく展開を聴けば惹き込まれること間違いなしだ。

ここからもわかるが、爽やかさと清涼感、そして青が今作のキーワード。
とはいえ、全てがこういったキラキラした爽快感ではなく、少し違う世界観もアルバムでは存在を放っていることに注目したい。

例えば「August 31」。
印象強いギターのフレーズから始まる哀愁漂うナンバー。

恋の終わりと夏の終わり。
戻れない日々への回顧するブルーな気持ちに染みるように響いてくる。

この「August 31」を挟むように並んでいるのが、本人作詞の「おそろい」と「優しい雨」。

あどけない二人を描いた「おそろい」も愛しいが、「優しい雨」の悲しみから踏み出そうとする姿も愛おしい。
どちらも音は少なめにしていることで、スーッと入ってくる歌声が清清しさと心地よさを連れてくるよう。

そして、この全てを包み込むように配置されているのが「アクアリウム」と「night sea」。

どちらも水にまつわるフレーズがタイトルに入っていることもあり、水の中のような静けさとゆっくりとした空気の振動を感じさせる点が耳に残る。

水から始まり水に終わる。
清涼感や青を全体のキーワードにしつつ、始まりと終わりを統一することで、美しく紡がれた至高の一枚といえる。

ちなみに、こちらで「ララルハレルヤ」が視聴できます。

posted by micarosu at 22:18| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月31日

Moonlight J-POP 19年5月篇

今回はサブコンで発表した、2019年5月度のマイベスト10を紹介します。
ダウンロード

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2019年07月28日

「ON」 SURFACE

今回はSURFACEの「ON」を紹介します。
SURFACEの7thアルバム。

昨年行った再始動ライブ、SURFACE 20th Anniversary Live「Re:Attraction」で宣言をしていた7thアルバム。

そこから1年の時を経て、ついに現実のものとなった。
SURFACEとしては実に11年ぶりとなる7thアルバムだ。

その名は「ON」。
いよいよSURFACEの電源がONとなる。

聴き始めて真っ先に思ったのは、やっぱりSURFACEなんだよなということ。

再始動ライブで披露した新曲「LIKE a CAT」もそうだったのだが、再始動だからといって特に特別なことはしない。
あくまで椎名慶治と永谷喬夫の二人が揃ったらSURFACEなんだというのをこれでもかというほど感じさせてくれる。

「Is life beautiful?」からもう最高だ。
まさにオープニング曲という感じで、迫力と攻撃力のあるイントロに始まり、小気味よりリズムとメロディに椎名さんのセンス溢れる詩と歌声で一気に聴き手の心を掴んでいくという、SURFACEらしさが全開。

間奏でセリフが入っているのも、初期の楽曲の「まだまだ」を彷彿とさせるあたりも憎い。

続く「NANANA」もライブ映えしそうな楽曲だ。
小気味良いリズムと"NANANA"や"イェイ!イェイ!イェイ!"のフレーズがクセになる。

3曲目の「やってみようよ」は歌いだしが結構ゆっくり目で、ようやく落ち着くかと思わせつつ、途中から熱量を上げてきて、まだまだ彼らの勢いは衰えない様子。

落ち着いてくるのは「split milk」から。

アルバムの中でもかなりメロディが綺麗なミディアムナンバーで、どちからというと椎名さんのソロ楽曲のような雰囲気があるのだけど、ギターの入り方や彩り方、間奏の印象的なギターフレーズなど、永谷さんのテイストもかなり色濃く出ていて、こういうのもSURFACEだなと思わせてくれる。

ここから「また僕はうなずく」、「君を平穏から救い出せるのは」のゆっくりとした流れは、少し大人びたSURFACEが堪能できる。

そして、「LIKE a CAT」。
再始動ライブで披露された楽曲で、SURFACE 20th Anniversary Book「Re:BIRTH」に付属の形でしか聴くことができなかった曲が遂に普通に聴くことが出来るようになったのは嬉しい。

楽曲のレビューはこちらを是非。

アルバムの最後の「僕たちの声」という名曲も聴き逃せない。

SURFACEのアルバムの最後といえば、やはり元気な曲のイメージが強い。
「ヌイテル?」、「そっちじゃない」、「そこに星座」、「イッツオーライ」と。

今回の「僕たちの声」もそこに並ぶ名曲で、力強いアッパーチューンに仕上がっている。

この曲では歌詞も注目したい。
上で特別な事はしていないと書いたが、この楽曲の詩には決意とメッセージが込められているような感じだ。

僕の声では無く、僕たちの声。
それはつまり、椎名さんでもない、永谷さんでもなく、SURFACEの歌のこと。

それが聞こえるなら、着いてきてほしい。
もっと先へ連れて行くよというメッセージには、昔からのファンならずともグッと来るものがあるだろう。

どこまでもSURFACEらしいアルバムではあるのだが、アルバムとしては11年も経っているのだ。
その間それぞれにソロ活動をして磨かれた才能と才能をぶつけ合って出来た、最高の作品。

新生SURFACE、始動です。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
Is life beautiful?
僕たちの声

posted by micarosu at 22:21| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月21日

「Keep On Music」 二人目のジャイアン

今回は二人目のジャイアンの「Keep On Music」を紹介します。
二人目のジャイアンの7thアルバム。

二人目のジャイアンというと、やはり華やかで躍動感あるイメージが強い。

ホーンも入った大所帯のバンド編成ということもあり、音の厚さだけでなく、音の幅が広さ、そこから生まれるアンサンブルがとにかく素晴らしい。

そんな彼らの今回のアルバムリード曲は「追憶の体温」。
しっとりとしたバラードナンバーを持ってきた。

ソプラノサックスの音色が哀愁と舞台の開演を告げ、ピアノのシンプルな音色と共に歌が始まっていく。

日常の場面を少しずつ切り取るように響く言葉。
幸せそうなのに、何故か切なさを感じさせる。

途中から一気に開けるようにバンドの音が鳴り始める。

曲の冒頭の言葉と同じようであるけど、よく聴くと目線が違う。
そのときにハッと気づいた。

冒頭の言葉はもう逢えない君目線の言葉であることに。
そして、バンドの音が鳴り始めて以降は現在の心情と追憶が示されていることに。

それに気づいてからは、言葉一つ一つがとても切なく感じる。

更に興味深いのは、曲の最後では逢えないはずの君との会話になっているところだ。
もちろん実際に会話をしているわけではないのだが、それぞれがそれぞれを思いやる気持ちが色んなものを飛び越えて聴こえているようになっていることに、思わず唸ってしまった。

この楽曲を聴いて、彼らがまた次のステップへと踏み出そうとしているのがよくわかった。

もちろんこういった楽曲ばかりではなく、「Hello Hello Hello」のようなバンド感全開の楽曲や、肉を食べたい気持ちをファンキーに仕上げたディスコナンバー「お肉食べたい」、FUNKISTとのコラボ楽曲「ヒットチャートを駆け上がれ」など、バラエティに飛んだ内容になっている。

格好良さと渋さ。
それが交錯する名盤だ。

ちなみに、下記リンクからそれぞれの楽曲が視聴できます。
追憶の体温
Hello Hello Hello
お肉食べたい
one neight dance
ヒットチャートを駆け上がれ

posted by micarosu at 22:07| Comment(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする