今回は
アンダーグラフの「
音楽の盾」を紹介します。
かなりインパクトのあるアルバムタイトルに感じた。
実際、今までのアルバムよりかなり強いコンセプトが存在している。
"正しい事の本質を見抜き、大切なことを忘れないように。確かなものを守るために。"
コロナや戦争など、目を疑いたくなるような現状に対して、アンダーグラフの音楽が出来ること。
それを一つの形にしたのが今回のアルバムだ。
楽曲タイトルからもそのコンセプトを感じるのだが、中でも目を引くのは「勇気ある撤退を」。
先行してMVも公開されたいた楽曲で、その踏み込んだ言葉の強さは凄まじい。
何故愛しい日々を奪っていくのかと、戦争で生まれた悲しみに対する嘆き。
そして、やがて来るはずの宣言を待ちつつも、今を生きていかなければいけないもどかしさ。
それらが詰め込まれている。
サウンドやメロディはメジャー初期のイメージに近いところもあり、古参から初見でも馴染みやすいところも非常に良かった。
アルバム全体を通してもこのサウンドとメロディの傾向はあって、「矛と盾」、「インサイドベッド」辺りの陰のある音空間には少しの懐かしさと安心を感じることと思う。
それとは逆に、柔らかく優しく聴かせる楽曲も非常に良い味を出している。
「今、僕ら平和な空を見ている。」、「暗順応」も良いのだが、やはり存在感があるのは「祈り」だろうか。
イントロのピアノの音色からかなり繊細な雰囲気を醸し出しているこの曲。
「祈り」というタイトルから少し重めの内容も想像していたが、綴られた言葉は辛い現状を生きる君へ寄りそう応援歌。
"頑張る君がいつも 幸せであるように 祈ってるよ"
言葉にしてしまうと非常にシンプルなのだが、真戸原さんの歌声と感情揺さぶるメロディが掛け合うことで、真っ直ぐ響いてくる。
曲の後半に行くにつれて歌声の感情が高まってくるのも聴きどころで、聴き終えた時に安心感と心地よい余韻を感じさせるのが魅力。
実際反響もあるようで、6/8発表の『週間 USEN HIT SNSランキング』で10位にランクインしているとのこと。
アンダーグラフの新たな代表曲に成れる要素があるので、聴いてみて欲しい。
もちろんこの曲だけではなく、アルバム全体で非常にクオリティが高く、渾身の名曲が詰まった名盤と言っていい。
長いキャリアでここに来てここまでの名盤を出してくるとは。
【視聴】
矛と盾祈り勇気ある撤退を今、僕ら平和な空を見ている。
posted by micarosu at 23:14|
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