2025年03月16日

「光を運ぶもの」 nano.RIPE

今回はnano.RIPEの「光を運ぶもの」を紹介します。

約2年半ぶりとなる8thアルバム。

「七色眼鏡のヒミツ」以降、外部のアレンジャーがどれかの曲に入っていることが多かったが、今作は久々の完全セルフプロデュース。

それもあって、nano.RIPEらしさと原点回帰な雰囲気が全体から漂う。

始まりの「トロイメライ」はそれは全開で、これぞnano.RIPEというサウンドと疾走感、そして耳に馴染むメロディ。
そこに少しエッジを効かせた「星に届くよ」、感情を高ぶらせるサウンドと進行で惹き込む「クライマックス」と、最初の3曲だけで間違いない。

「光のない街」や「マジックアワー」といったタイアップ曲はもちろんだが、アルバム曲の存在感も聴き逃せない。

中でも「初期衝動」の存在感である。

メロの混沌とした陰を持った雰囲気から、サビで広がりを見せる王道への展開。
そして、間奏のギターやベースの粒立った音色。

まさにタイトル通り"初期衝動"で思うままに紡がれたという印象を受けるのだが、メロディラインにはnano.RIPEらしさがあり、一段深化をした新鮮な楽曲という感じだ。

この次の「錯月」もテクニカルな音色を聴かせてくれる楽曲で、アルバムの真ん中で効果的なスパイスが入るのが非常に良い。

良い意味で変わらない一面と、変わらず進化を続ける一面。
その両方を融合しつつ、初期衝動的な熱量を加えた新たな名盤。

【視聴】
「光を運ぶもの」 全曲視聴動画

2412081800-yh-005-768x768.jpg
posted by micarosu at 21:50| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月09日

「同じ空の下で」 TUBE

今回はTUBEの「同じ空の下で」を紹介します。

「卒うたプロジェクト」スペシャルサポーターとして制作した新曲。
配信開始日は2月26日。

TUBEの新曲が冬リリース…?

過去にも冬のリリース曲はあり、TUBE30周年記念企画年の春・夏・秋・冬シングルの冬篇「灯台」以来9年ぶり。
企画リリースを除けば、「空と海があるように」以来実に14年ぶりの冬リリースである。

TUBEの冬の楽曲は落ち着いた楽曲が多かったが、今作はかなりポップでキャッチーな印象で、イントロの一音を聴いた瞬間からワクワクを感じさせる躍動感と高揚感がある。

良い意味で期待を大きく裏切る楽曲というだけでなく、新たな代表曲になれるくらいのポテンシャルがある。

大ベテランの新曲に感嘆だ。

【視聴】
同じ空の下で

592x592bb.jpg
posted by micarosu at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 配信限定 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月02日

Moonlight J-POP 25年1月篇

今回はサブコンで発表した、2025年1月度のマイベスト10を紹介します。
ダウンロード

続きを読む
posted by micarosu at 20:13| Comment(0) | TrackBack(0) | Moonlight J-POP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月16日

「デッサン#5」 アキヤマヒロキ

今回はアキヤマヒロキさんの「デッサン#5」を紹介します。

通算6作目となるデッサンシリーズ最新作。
(#の番号と作数が合わないのは、間に「デッサン#まどろみ」があったため)

「summer desert」は爽やかな空気を感じるアコギの音色がまず耳に残る。
でも歌詞では喪失感があり、過ぎていく夏と行き場の無い気持ちを砂漠と表現した哀愁が見えてくる。

ちなみに、"アイス"という歌詞が出てくることから、タイトルはデザートという意味かと思ったが、良く見たら綴りにsが一つ足りないので、砂漠の意味だった。(デザート:dessert、砂漠:desert)

「MABOROSHI」は恋心に揺れる気持ちを歌った一曲。
でも決して叶う事がわかっているというモヤモヤした様子が、言葉と音色からも伝わって来る。

この歌詞にも"飛んで火に入る夏の虫"や"夏の魔物"という言葉が入っているし、なるほど、これは夏のアルバムですね!(2月リリース)

「かくれんぼ」は今村モータースさんの作詞の一曲。
作詞者が違うということもあり、楽曲から見える情景やドラマ性が一味違うのが興味深い。

軽快なテンポで進んでいるように見えて、どことなく陰が漂っているのもこのドラマに奥深いエッセンスを加えている。

「サイノメ」は今作の中ではダークの雰囲気が出た一曲。
どんどん過去になって行く"今"に対する葛藤と、出来ることは今やるべきだと自分に言い聞かせる歌詞が印象的。

感覚としてはポップ路線を出す前(=「記憶旅行」以前)のhommeの雰囲気に近い感じがする。

デッサンシリーズは弾き語りではあるのだけど、リリースを重ねるごとに本当に弾き語りなのかというくらい歌と音色に奥深さが増してきている。
良いという言葉はもう当然として、それとともに唸るという言葉も出てくる完成度の一枚。

【視聴】
デッサン#5 Trailer

592x592bb.jpg
posted by micarosu at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月09日

「Dressing」 wacci

今回はwacciの「Dressing」を紹介します。

約2年ぶりの6thフルアルバム。

タイアップ曲が多数あり、

日本テレビ系土ドラ9『放課後カルテ』主題歌「どんな小さな」
TVアニメ『薬屋のひとりごと』第2クールエンディングテーマ「愛は薬」
NHKみんなのうた「まぶたを閉じれば」
日テレ系『こどもday』キャンペーンソング「ジグソーパズル」
TBS系『王様のブランチ』テーマソング「OKワード」
フジテレビ系『めざましどようび』テーマソング「リバイバルfeat. asmi」
ルナつくば陣場 クルムフィールドCMソング「春を背中に」

とこれだけでも豪華な内容。

最近は本当に色んな所でwacciの楽曲を耳にすることが多く、必要とされているという事実はもちろんのこと、wacciを知っている人が増えたことが純粋に嬉しい限り。

タイアップ無しも名曲揃いで、「そういう好き」のゆなメロディが綺麗なwacciらしい王道バラードだったり、「正義と悪」ではブラスやストリングスを入れて壮大な雰囲気を感じさせつつ、平行線の混沌とした関係を描いたダークな要素が芯にあるという新鮮な要素があったりと、らしさと更なる進化と深化を感じられるアルバムになっている。

Dressing。
wacciらしさを様々な音やアプローチで表現するという意味と、ドレッシングのように日常に彩りを加えられるような楽曲たちが詰め込まれた名盤。

wacciの進化と深化はまだまだとまらない。

【視聴】
『Dressing』Trailer

592x592bb (2).jpg
posted by micarosu at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする